平成31年予算委員会 議会・政経・総務費 辻議員( 3月 4日)

防災行政無線・女性の防災リーダー育成講座

○辻薫委員  今、公明党は、もう国政まで挙げて、防災を政治の主流にということですので、私からも防災関係経費につきまして、質疑させていただきます。

まず、防災行政無線についてです。区では、2021年までに全ての同報系防災行政無線をデジタル化するための工事を行うというふうに伺っていますけども、その上で、その目的について、改めて確認をさせてください。

○廣瀬防災危機管理課長  現在、防災行政無線のうち、同報系と言われる、いわゆる、まちに設置してあるスピーカーのほうから区の防災情報を流す無線でございますけども、こちらのほうがアナログからデジタル化へ切りかえということでございまして、平成34年から現在の電波が使えなくなるということで、順次5カ年計画をして、そちらのほう、デジタル化へ切りかえをしているというところでございます。現在76ある、まちに設置してあるスピーカー、子局でございますけども、今年度で、そのうちの19カ所のスピーカーの取りかえを完了するというところまで来ておるところでございます。

○辻薫委員  そこで、今、小学生の下校時に流れる、地域の皆様へという見守りをお願いするアナウンスですけれども、区民の方から、今、大人の声でやっていますけども、以前のように小学生の声での呼びかけのほうが、説得力があっていいというような話がございます。こうした点についてはいかがでしょうか。

○廣瀬防災危機管理課長  委員の御指摘のゲコール、小学生の下校時の見守りのコールでございますけども、現在、学校開校日の14時25分に流しているものでございます。音声といたしましては、女性の声の人工音声ということで、音源の内容を調整しながら行っているところでございます。

ゲコールに限らず、音声に関する意見というのは、さまざまございまして、聞き取りにくい、いや聞き取りやすくなった、さまざまでございます。ちょうどデジタル化に移行をしている過程の半ばということもございますので、今の音源を絶対的に使い続けるということでもございませんので、いろいろなご意見を踏まえながら、よりよい方向性で流せるよう検討していきたいと思います。

○辻薫委員  ぜひ、よろしくお願いします。

次に、災害時のトイレについてです。先日、あるマンションで行われた防災出前講座で、これは私も出席させていただきましたけども、防災危機管理課の職員から、災害の備えとして、ポイントとなるのがトイレであるという話がございました。特にマンションにおいては、地震により配水管が破損し、そして配水が整うまではトイレが使えないということから、トイレ袋の備蓄の必要性を訴えておりましたけども、その上で、マンションでは、災害時にそうした配水管の破損状況を確認するまでは水を流さないとか、そういうルールを徹底しているのかどうか、確認させていただきたいと思います。

○廣瀬防災危機管理課長  特にマンションに関して、例えば、そういったルールを周知させるというところまでは、まだ行っていない状況でございます。

今、委員御指摘ございましたとおり、大きな地震が来ますと、例えば停電する、もしくは家屋に破損がある、そういったことも含めまして、下水管が無事かどうか確認できるまで、ちょっと不安な面もある。例えば、水が流れない状態でトイレを流してしまうと、詰まってしまって、大変なことになると。

例えば、備蓄品をそろえるということであれば、水だとか最低限の食料を備蓄するということは、当然のことながら、何とか自前で対応できることですけども、トイレが、特に流れるじゃないかということを確かめもしないまま流してしまいますと、詰まってしまって、非常時には、業者さんが来るまで大変な労力が、多分、必要になってきて、何日も日数がかかってしまうというところがございます。徐々にではございますけども、委員おっしゃいましたとおり、例えば、ちまたの防災講話に呼ばれて、何か講義をしてくれと言われるような際には、今まで最低限の食料の備蓄ということを心がける以外に、そういったトイレ袋を用意して、家庭の便器内にセットをして、しばらく下水が無事かどうかを確認できるまでは、そちらでしのいでくださいというようなことにも力を入れるようになってきております。

一度、災害の広報特集号の9月に発行した中では、トイレのことについても触れてはおりますけれども、今後、いろいろな機会を捉えまして、そういった下水が破損した場合に備えて、トイレ袋の備蓄等についても積極的な呼びかけを図っていきたいと思います。

○辻薫委員  そういう講話で言われると、やっぱりそういうものだということで、意識も変わってくると思うんですけども、そういうふうにルール化とかと、不安に思っている方もいらっしゃいますので、ぜひそこは再度確認をしていただきたいと思います。

次に、女性の防災リーダー育成講座について伺います。先日の私の一般質問で、2019年度の防災の重点施策として、女性の防災リーダー講座を開催するという答弁をいただいたところでございますけれども、女性のこの視点からの救援センターの運営等を大々的にして学習していくということで伺いましたけど、もう少し具体的なことが決まっておりましたら、お知らせいただきたいと思います。

○今浦危機管理監  現在、調整を進めてまいっております。主に男女共同参画研修推進センターの浅野代表と進めていくことになっておりまして、中身につきましては、2部構成で考えております。第1部は、避難所生活のさまざまな課題について、講義形式で2時間。後段の第2部につきましては、トイレ等の衛生問題、あるいは授乳、子育て等の課題、これについて、いろいろ課題を付与して、グループでそれを考えながら討議していくというような形で、計2こま、4時間の形で進めようとしております。これについては、いろんな母と子のそういう防災時の育児に関して、NPO法人が立ち上がっておりますけども、そういう方々の講義も、一応受けられるという方向で今、詰めております。

○辻薫委員  そこで、女性のリーダーという、育成ということなんですけども、改めてその必要性というか、女性の活躍というところで、ここでもやっていくということなんですけども、その辺、この女性のリーダーを輩出する目的につきまして、改めて確認させていただきたいと思います。

○今浦危機管理監  例えば、救援センターでの状況等でも、要するに、女性特有の配慮というものが、当然、必要になります。そういう視点で、何が問題になって、どういうふうに解決すると、そういう調整力とか発想力、そういうことを個々の女性の方が、まず学んでいただくということと、問題なのは、その学ぶだけではなくて、例えば、救援センターの運営にその人たちのポジションをつくってあげることが大事だろうと思っていまして、例えば運営調整会議の中に生活環境改善委員のような形で、そういう女性の視点から物がしっかり言えるような改革、これも関係部局と調整しながら、今後進めていきたいなというふうに思っています。

○辻薫委員  非常に大事だと思います。救援センターの運営についても男性が中心で、ややもすると男性の考え方が中心になってしまう、やはり女性の視点が欠けてしまうということはありますので、ぜひ、ここのところは期待をしていきたいと思います。

 

地区防災計画制度

○辻薫委員 もう一つ、地区防災計画につきましても一般質問で取り上げさせていただきました。この地区防災計画につきましては、東日本大震災のときに自治体の行政機能が麻痺してしまったということで、より、その地域の皆様に自発的に取り組んでもらうということで、この地区防災計画というのを策定する必要があるということで訴えさせていただきましたけども、この計画そのものについて、改めて確認させてください。

○長澤危機管理担当課長  今、委員御指摘がございましたとおり、やはり東日本大震災を踏まえまして、行政による公助だけでは災害対策を実施していくことは難しいというもと、平成25年に災害対策基本法が改正されまして、その中に自助と共助という取り組みに関する記述も記載されております。その一つの共助の取り組みとして、地区防災計画制度というものが規定されまして、地域の皆さんが自主的に災害時にどのような活動をするか、あるいは事前にどのような対策をしていくかというような防災活動に関する計画を策定し、防災会議のほうに提案できるようになったというものでございます。

○辻薫委員  共助を膨らませるというような目的があると思いますけども、その上で、この計画を立てる単位について、今、区のほうとしては、どのような考えでいらっしゃるのかお聞かせください。

○長澤危機管理担当課長  豊島区内におきましては、これまでのところ、地区防災計画につきまして、策定をしたいというような地域の皆さんの声はいただいてはおりませんが、これからしっかり対策をしていきたいというふうに考えてございます。

また、地区の単位でございますが、こちらも、例えば町丁目ごとであったり、あるいは町会単位であったり、あるいは街区単位であったり、単位につきましては、それぞれ任意に、地域の皆さんの実情に合わせて策定することができるというふうに規定されていますので、区としても、そういった地域の皆様の声を大切にしながら計画策定の支援をしてまいりたいと考えてございます。

○辻薫委員  私が考えているのは、提案ですけども、救援センターの立ち上げ訓練が、一番課題があるという、この中で、救援センターというのは町会を超えての取り組みになりますので、できれば、町会を超えた救援センターごとの、例えば2町会なり3町会というような形で、自発的に出てくればいいなというふうに、私は希望しております。そして、自発的な取り組みが救援センターごとでできていけば、共助と公助の取り組みがうまくなっていくんじゃないかなって思っています。この点については、いかがでしょうか。

○長澤危機管理担当課長  やはり救援センターというものは、災害時に活動の拠点となりますし、皆様の命を守るための重要な施設だと思っております。そういった救援センターを軸に、一つ地区防災計画を策定するというのは、災害時の活動の実効性を高めるということにつながるというふうに思いますので、区としても、そういう単位も一つの計画の単位として検討していきたいというふうに思っております。

○辻薫委員  ぜひ検討していただきたいと思います。

また、この計画に当たっては、やはりプロセスが大事であると。むしろ、計画そのものをつくるという中でも、皆さんの考え方、また、いろいろ地域がまとまっていくということで、このプロセスを非常に大事にしていくわけでございますけれども、この点について、やはりこれは、もう最初は区が音頭を取っていくしかないのかなと思っていますけども、この点についてはいかがでしょうか。

○長澤危機管理担当課長  やはり、例えば世田谷区の地区防災計画を見ましても、計画とすると、少し、まだ不十分なのかなというような点もありますが、例えば、皆さんでまち歩きをして、どういうところが、ほかの町会でいっとき集合場所なのかとか、避難場所はどこなのかとか、災害時に活用できる資源はどこなのかということを、実際に皆さんで共有して、それに対して今、町会でできていること、あるいは、これからの課題ということをまとめている計画もございます。この計画につきましては、さらに内容を精査していって、実効性を高めていくというような方針もあるそうですので、そういった、まず皆さんが防災について、共通認識を持つ、課題は何か、それから今後の方針というものを一緒に考えていくという、まさにプロセスが大事だというふうに考えておりますので、この点につきましても区として支援をしていきたいというふうに考えてございます。

○辻薫委員  今回の一般質問でも、この地区防災計画の点について、地域防災計画に位置づけるというようなお話もいただいております。この関連につきましては、どのようになるんでしょうか。

○長澤危機管理担当課長  平成30年修正に向けまして、今、最終的な庁内調整を行っているところでございますが、その地区防災計画の制度ですとか、あるいは、それに対する地域の皆さんの作成、それから、区の支援等について、基本的な考え方を地域防災計画のほうに記載したいというふうに考えてございます。

○辻薫委員  それと、先ほどの話にも関連するんですけども、救援センターの立ち上げだとかというふうな話になるんですが、あとは訓練の参加者について、今回、一般質問でもお話がございました高齢化や参加者の固定化、さらには若い世代の関心が低くて、自発的に御参加いただけないということで、この図上訓練の成果が救援センターのこの開設標準マニュアルに現在のところは反映されてないというような課題があるというふうに伺っております。

そこで、区のほうとしては、従来の総合防災訓練の実動訓練を総合防災フェスティバルとして、児童生徒やその保護者を初めとした若い世代が楽しみながら、防災知識を学べる場に、改めて地域防災力の裾野の向上に努めてまいりますというようなお話も伺いました。最後にこの点について、楽しいというか、ある意味では、そういうことも必要なのかなというふうに思っておりますので、この点につきまして、最後にお聞きしたいと思います。

○今浦危機管理監  本年度につきましては、今の取り組みの試行ということで、そういう取り組みを行いました。例えばVR車あるいははしご車、これの実体験、それから、ゲーム性を持って協力し合うことのために、バケツリレーというようなものを計画したり、すごく評判はよかったんですけども、そういうことに加えまして、来年からはもう総合防災フェスティバルということで、発想を変えて、若い世代の方が子ども連れでたくさん集まって、その中で楽しみながら、ゲーム性とか、いろいろなものを加えながら、楽しみながら防災知識を学べる場ということに切りかえていきます。その中で、例えば、企業でそういう防災のいろんなフェスティバルの体験型の出展もやっておりまして、それについては、今後検討して、さらに取り入れていきたいというふうに思っています。