平成27年予算委員会 総務費( 2月27日)
エリアWi―Fi構築経費
○辻薫委員 公明党の辻でございます。款別のトップを、会派からトップを切らせていただきます。
最初に、予算説明書の175ページ、先ほども少し出ましたけれども、エリアWi―Fi構築経費について伺いたいと思います。
この点につきましては、昨年の第4回定例会で一般質問でもさせていただきました。特に国際アート・カルチャー都市構想の中での1つの取り組みということでありましたものですから、改めてこの平成27年度の新規事業にこの事業が組み込まれたということなんですけれども、概要について説明をお願いしたいと思います。
○高橋情報管理課長 エリアWi―Fiでございますけれども、先ほど佐藤企画課長も答弁で言っておりましたが、官公庁の過去に実施しました訪日外国人向けのアンケートで、やはり来日時に困ったことのナンバーワンがインターネットにつながる環境が少ないということでございます。そういったことからも、国際化を目指す豊島区においても、これ日本全体の問題でもあるかもしれませんけれども、この無線LANの環境を整えなければいけないと思っております。
そういった中、豊島区では、新庁舎開設にあわせまして、新庁舎を訪れる来訪者用の無線サービスを、このエリアWi―Fiの使用をいたします。このたび新規拡充事業で計上します池袋駅前3カ所のWi―Fiサービスもグループ化という形で1つのグループにしまして、池袋を訪れた人へ情報提供の手段としたいと思っております。
さらに、ジャパンコネクテッドWi―Fiという、こちらのグループにも参加しまして、成田空港や羽田空港、それからJRや東京の地下鉄などでユーザー登録した人が池袋エリアでも簡単に接続できる仕組みというのをつくってまいりたいと考えております。
○辻薫委員 今、グループ化という話が出ましたけれども、なかなかちょっとわかりづらいところもあります。ジャパンコネクテッドWi―Fiですか、このグループ化ということも出てくるかと思いますけれども、そういった意味では、グループ化することのメリット、またデメリットも含めて教えていただきたいと思います。
○高橋情報管理課長 グループ化でございますけれども、一般に無線LANを使おうと思うと、御自宅なんかでもそうなんですが、SSIDというものとパスワードを登録しないと無線LANには入れないんです。公衆無線LANも同じでして、最初に使用許諾みたいなものに同意して、それからパスワードを入れて初めてつながるという仕組みになっております。
これが無線LANの場所が変わるたびに毎回毎回登録とパスワードを打つ作業をするのというのは非常に大変ですから、なかなか面倒くさくて、それで登録しないという方が多いんですけれども、これをグループ化しますと、その同一グループの中にある場所では、一度登録してしまえば、もう二度目以降は登録する必要はなくて、接続というボタンを押すとインターネットが使えるような仕組みになっております。このようなグループ化を池袋の地区でやりたいと思っております。
さらに、ジャパンコネクテッドWi―Fiというのは、これは今、官公庁や総務省が進めている事業でございまして、空港ですとか、そういった公共交通機関、そういったところで一度でも登録した人が、その町でも、町におりても使えるような仕組みということで、大きな日本全体でのグループ化というのを考えている。豊島区はそこにも参加しようという考えているところでございます。
○辻薫委員 非常に使いやすいということでは歓迎したいと思っております。ただ、1点、区民の方からちょっと心配な点ということで、セキュリティはどうなのかと。それだけ広がっておりますので、何かあったときには、そういったところはセキュリティのところで問題をしている方がいらっしゃいます。この点についてはいかがでしょうか。
○高橋情報管理課長 確かに無線LANを使うときに一番心配なのはセキュリティでございます。セキュリティの面から2つ考えていきたいと思っていますけれども、1つは、自分が操作しているその情報が、全部その隣の人とか近くの人に見られてしまうんではないかということがあります。それにつきましては、今回のエリアWi―Fiでは暗号化、これ一般的な仕組みですけれども、暗号化という仕組みをつくりまして、その情報が見られないようにしたいと思います。
また、もう1つの問題として、だれでもが使えてしまうので、悪いことに使われないかというようなセキュリティの問題がございます。それにつきましては、一応フィルタリングサービスというのを使いまして、犯罪につながるようなサイトには接続できない仕組みというのを今回考えているところでございます。
○辻薫委員 よくわかりました。その点はクリアにしていただきたいと思っておりました。また、新庁舎でもこのWi―Fiが整備されるということなんですけれども、新庁舎においてはどんなような取り組みなのでしょうか。
○高橋情報管理課長 新庁舎でございますけれども、これは本来職員の業務利用用に無線LANを配置する予定で進めておりました。一応、1階のセンタースクエア、広場のところから3階、それから9階の議場まですべてで50台の無線アクセスポイントをつける予定でございます。このアクセスポイントは職員利用だけではなくて、訪れた方にも開放しようということで、周波数体、バンドと言われていますけれども、バンドを分けることで職員用とは混信しないような形で、訪れた人にインターネットを使っていただくと。なおかつそれを池袋エリアの1つのグループの起点として整備したいと考えてございます。
○辻薫委員 わかりました。それと、先ほどちょっと出ましたけれども、池袋からずっと使えるというところで、地下なんかはどんなような取り組みになるのでしょうか。地下街についてです。
○高橋情報管理課長 池袋に3カ所設置するといってございます。ただ、やはり1カ所当たりの使える面積というか範囲が大体半径20メートル程度でございます。そういった意味では、3基つけたから池袋のどこでも使えるかというと、そういうわけではございません。
今御質問の地下空間ですけれども、地下空間に関しましては、先ほどお話ししましたように東京メトロがもう既に独自の自社のそういったWi―Fiサービスをやっております。それから、西武鉄道、それから西武百貨店、こちらにつきましても、セブンイレブングループというんですか、グループで無線サービスを行っておりますので、こういった電波が届くようになっております。
そういった意味では、西武側というんですか、東口側に関してはかなり地下街でも使えるようになっています。そういったことから、西口に今回は2カ所、東口には1カ所という形で配置する予定でございます。
○辻薫委員 やはり池袋は地下から皆さん来るようになる、新庁舎にも来るようになると思いますし、またいろいろな西も東も関係なく利用されると思いますので、またその充実をお願いしたいと思います。
東京都の長期ビジョンだとか、この間、東京都の予算説明に伺ったときに、産業労働局の観光インフラ整備支援事業、こういうことがございまして、Wi―Fiの整備に力を入れていくということで、予算も含んでのことだと思いますけれども、やはりそれを見ると、先ほども出ましたが、訪日外国人向けというのは、そのためにという、東京オリンピックへ向けてという感覚があったわけですが、その辺のところは来街者関係なく、外国人関係なく、日本人にとってもメリットがあると思いますけれども、この辺はいかがでしょうか。
○高橋情報管理課長 私も東京都の長期ビジョンを読ませていただきまして、やはり訪日外国人向けのサービスの構築として無料Wi―Fiというのが載っておりました。
確かに、公衆無線LANのサービスというのは、インターネットにつなげることが第一の目標ですから、日本のキャリアサービスというんですか、日本の携帯会社がやっておりますサービスが使えない人が一番最も恩恵を受けることになります。そういった意味では、訪日外国人向けのサービスと、それが第一義的な目的になってしまうのかもしれません。
しかしながら、インターネットにつなげる際に、特定のサイトに誘導することができます。ですから、東京メトロでしたら東京メトロのサイトにつなげる、西武でしたら西武のサイトにつなげるということでございます。今回私どもが考えていますのは、豊島区用のそういったサイトをつくりまして、そちらに誘導するという仕組みをつくります。そうしますと、そこには観光情報ですとか、それから地図情報、こういったものを提供しまして、まちの回遊性を高めたいと思っております。
さらには、その店舗情報の中にクーポンを入れてみたりとか、またはスタンプラリーというような形のアプリをつくってみたりということで、そうやってまちを訪れた人に少し楽しんでいただくと。そこでまちを回っていただくというサービスにつなげてまいりたいと思います。そうやって使う人がふえればふえるほど、逆に緊急時にはこちらから災害情報を発信したりするというようなことで安全・安心にもつなげられるのではないかと考えてございます。
○辻薫委員 私も一般質問をしたのは、20代、30代の方からの要望が多くてさせていただいたんですけれども、今言ったように、将来はこの池袋だけではなく、豊島区全体に、そういう意味では豊島区のサイトということでは、豊島区全体も各駅も含めてエリア拡大していただきたいと思っております。それが国際アート・カルチャー都市構想にもつながっていくと思いますけれども、この将来性というか、将来の取り組みについて、最後お聞きしたいと思います。
○高橋情報管理課長 先ほどお話しした東京都の長期ビジョンの中で、無料Wi―Fiの整備ということで、実はこの重点地区10カ所の中に豊島区は入っていなかったんです。そういった非常に残念な結果ではあるんですけれども、ただ、全く東京都のお金が使えないかというとそうではなくて、一応インバウンド向けの経費が今後、東京都からおりてくる予定でございます。そういったものを活用しまして、今回は池袋の駅前だけすけれども、それを豊島区の観光地、椎名町ですとか巣鴨ですとか雑司が谷ですとか、そういったところにも広げていければ、さらにまちの回遊性という意味では広がっていくのかと思っておりますので、文化観光部門とタイアップしまして、今後のエリア拡大を図ってまいりたいと考えてございます。