平成31年予算委員会 区民・福祉・衛生費自由質疑 辻議員3月 5日

年金生活者支援給付金

○辻薫委員  私からは、年金生活者支援給付金につきまして、伺いたいと思います。

所得が低い高齢者の生活を支えるために、ことし10月から消費税10%引き上げと同時に施行されるもので、年金に恒久的に上乗せされるということで、これは2012年の社会保障と税の一体改革で消費税増税分などを活用し、実施することが決まっていたものでございます。そして、平成19年度の予算案に今、盛り込まれたということでございます。

まず、この概要についてお聞きします。

○岡田高齢者医療年金課長  年金生活者支援給付金でございますけれども、概要につきましては、今、委員御質問の中で御説明があったとおりでございます。消費税増税分を活用して実施するものでございまして、従前年金を受給されている方々に対して、年金に上乗せをして支給するものでございます。老齢年金を受けている方、それから障害基礎年金、あるいは遺族基礎年金を受けている方が対象となっているものでございます。

○辻薫委員  ちょっと具体的に支給要件と給付額につきまして、お聞かせください。

○岡田高齢者医療年金課長  まず、御高齢の方、老齢年金を受けていらっしゃる方につきまして、65歳以上で老齢基礎年金を受給されていて、なおかつ所得制限がございます。こちらは今、現行の老齢基礎年金の満額以下ということでございますので、77万9,300円以下の方が対象でございます。なおかつ世帯全員が住民税非課税となっている方、こちらが御高齢の方の給付金の対象者でございます。

なお、給付金を支給することによりまして、例えば80万円の方々との年金の支給額に対して、逆転現象が発生いたしますので、そういった方々にも補足的に支給をするという制度がございます。さらには障害基礎年金、遺族基礎年金を受けている方で所得制限が462万1,000円以下、こちらは年金の支給停止要件の所得制限となっておりまして、こちらも制限金額の所得以下になっている方が対象となっているものでございます。老齢基礎年金を受けていらっしゃる方は満額5,000円が月額支給金額でございまして、保険料の納付済み月に応じまして、この金額は増減するものでございます。

また、基礎年金を受給されている方につきましては、障害2級、あるいは遺族年金につきましては月額5,000円、それから障害1級につきましては6,250円というふうになっているものでございます。また、免除期間がある方につきましては、月額支給金額が増額されるという支給の要件がございますので、より低所得者に対して、手厚い制度というふうになっております。

○辻薫委員  そうですね、この今、最後におっしゃっていただいた、この保険料の免除期間があるということで、通常年金額が少ない方はどうするのかなと思っていましたけれども、その月数に応じた金額が加算されるということで、大分手厚くやっていると。この全世代型社会給付ということで、幼児教育の無償化とともに、こうしたことも、もう行われるということで、私ども公明党が、ずっと推進してきたところでございます。

そこで、この初回の支給というのは、どうなるのかお聞かせください。

○岡田高齢者医療年金課長  この給付金の施行日は10月1日からとなってございます。年金につきましては約2カ月おくれで支給されますので、第1回目の支給が12月の年金に上乗せをした形で支給されるというものでございます。手続につきましては、もう早い方ですと、今月中に年金機構から対象と思われる方に勧奨ということで、申請書がお送りされます。また、4月以降、初めて年金を受給される方につきましては、裁定請求を行います。国民年金につきましては区も窓口になっておりますので、その裁定請求の手続と同時に、この給付金の申請の手続ができるという内容になっております。

○辻薫委員  そうしますと、この区の負担額というか、事務上のものなんですけれども、その点についてはどうなんでしょうか。

○岡田高齢者医療年金課長  こちらの給付金全額につきましては、国のほうで全額措置というものでございまして、私ども、いわゆる法定受託事務の中で、こちらの事務を担うということでございます。必要に応じた形での国からの交付金は措置されるという中身になってございます。

それから、あと対象者を絞るためのシステム改修を今年度、補正予算で計上してございまして、約500万円弱でございますが、こちらのほうは、一般会計から支出はしますけれども、最終的には国のほうで補填される内容でございます。

○辻薫委員  そういう意味で、自治体の負担はないということで、全額国庫補助ということになりますけれども、実際に既に今いろいろと問い合わせも来ていると思いますけれども、何かその問い合わせの中で、トラブルはないと思いますけれども、何か課題がありましたら、お知らせください。

○岡田高齢者医療年金課長  それほど、まだ多くの方々からのお問い合わせはいただいていない状況でございます。これは多分、年金機構のほうから各対象となると思われる方にお手紙が来た段階で、どういう手続になるんですかというようなお問い合わせになるのかと思います。

一番多いお問い合わせになろうかと思うのは、私は対象者ですかということで、対象でない方からのお問い合わせが非常に多くなろうかなというふうに思っております。したがいまして、私どものほうも、この給付金に関するチラシですとか、PRですとか、あるいはふだんの年金に関する御相談の中でも、きちんと御説明できるような体制ということで、この支援給付金のほうの手続のほうをサポートさせていただきたいというふうに思っております。

○辻薫委員  もう御存じのとおり、この年金生活者支援給付金を含んだ平成31年度予算案が衆議院を通過いたしまして、今年度中に成立するということで、もうこの制度につきましては、実施をするということで決定したわけでございます。先ほどお話ししたとおり、全額国庫負担というふうになってまいりますけれども、支給対象者が高齢者であり、また障害者であるということから、実際に決まって、これから確かに消費税増税の前にさまざまな問い合わせが来ると思います。その上で、区のほうとしても、そういう方々への対応を丁寧に、また、きっちりとわかりやすくお願いしたいと思いますけれど、何か区として、広報で、とかということはあるんでしょうか。

○岡田高齢者医療年金課長  年金機構のほうからの御通知がお届けされるようなタイミングを見計らいまして、私どものほうもきちんとこういった制度の理解、あるいはトラブルのないような体制等を組んでまいりたいというふうに思っておりますので、具体的に申しますと、年度末から7月、実際の受け付けが始まる時期に合わせて対応してまいりたいというふうに考えております。

○辻薫委員  特に、やはりさっきおっしゃっていたとおり、自分が対象者かどうかということがあるので、恐らく、この手続も先にということで、当然、年金機構から来て、初めて手続が進むということで、こちらから先に連絡するということはないということが、なかなかわからないというか、やはりそういうことで問い合わせが多いんだろうなというふうに思いますので、そういう最初のこの手続のスタート部分、特によく丁寧にわかるような形で、その都度、教えていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。