平成30年決算特別委員会 文化商工・教育費 辻発言(10月18日)

オリンピック・パラリンピック気運醸成事業

○辻薫委員  公明党の辻でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

私からは、文化費としてオリンピック・パラリンピック気運醸成事業経費につきまして伺います。

平成29年度の執行率は99.1%という、ほぼ全額ということになっておりますけども、まず、その中身について御報告いただきたいと思います。

○星野東京オリンピック・パラリンピック連携担当課長  昨年の実績でございますけれども、主に東京オリンピック・パラリンピックの気運醸成事業を行っております。昨年度実績が7件で、そちらの経費が330万円程度となっております。

○辻薫委員  今回は、特にパラスポーツをちょっと取り上げさせていただきたいと思っております。今月6日から13日までアジアパラ競技大会がインドネシアのジャカルタで開催されました。NHKとか、テレビニュースでは、メダリストはちょっと取り上げたりしているんですけども、なかなかその結果なんかも報道されない状況で…。

そこで、今回の大会で、豊島区内在住もしくは在勤でパラアスリートのこの活躍はどうだったのか、また、豊島区内にはパラアスリートは何人いらっしゃるのか、この点につきまして伺いたいと思います。

○星野東京オリンピック・パラリンピック連携担当課長  アジアパラ競技大会に、こちらで把握している方は、区民でお二人ということで把握してございます。そのうちお一人が柔道で銅メダルを獲得されて、もう一方が陸上で第4位という、お二人とも好成績をおさめられております。

ただ、豊島区内にパラの選手が何人いるのかという全体の数は、申しわけないですけども把握はできておりません。

○辻薫委員  銅メダルをとった…。なかなか伝わってこないですよね。区内の方ですごい。まずは強化選手になること自体が大変な中、そしてまた、その参加して銅メダルをとるというのは、もう大変なことだというふうに私も思っております。

一方で、区内には、さまざまな障害がありながら、ふだんから運動、スポーツをしている方でも、パラスポーツの正式競技を知らない、こういう方もいらっしゃると思います。そうした方々にパラアスリートを目指していくための、この選手の発掘、これについては、どんな取り組みがございますでしょうか。

○星野東京オリンピック・パラリンピック連携担当課長  例えば、つい先日もスポーツ表彰などもさせていただきました。今年度は個人、団体合わせて42件、表彰の中の4件、約4名の方が、いわゆるパラスポーツの方でした。その中に、今回銅メダルをとられた方も含まれております。

こうした表彰などを通じて、各種いろいろな団体さんだとか、学校だとかに好成績をおさめられた方、推薦をいただくことによって、区も把握をして、そして区を挙げてそうした方々を応援していきたいなと考えてございます。

○辻薫委員  東京都のほうでは、パラアスリートの発掘、具体的な取り組みをしているというのは伺っておりますけれども、それで、今回のこの2020年パラリンピックへ向けての気運醸成の取り組みに戻しますけども、まず、区内のパラアスリートとの区民の交流の場をぜひ設けていただきたいというふうに思っております。いつもやってらっしゃるパラアスリートとの交流については、有名な選手で、区内でない方が多いわけですけども、ぜひとも、2人ということで今おりますけども、交流をぜひやっていただきたい。その交流をすることによって、さらに成績が、私はアップしていくと思います。何か地域の代表という感覚が、まだなかなかないのかなというふうに思っております。そういった意味では、区民と一体となっての場をつくっていただく。

それと、区民にとっても、このパラスポーツを体験する、こういう場は、また今、設けていただいていますけれども、障害があるないにかかわらず、むしろパラアスリートのほうがすぐれていたりということで、もちろんあるわけでございまして、スポーツを通して共感を得ていく、こういうことが大事だと考えますけども、その点につきまして伺いたいと思います。

○星野東京オリンピック・パラリンピック連携担当課長  区内在住のパラアスリートの方と事業をやっていくというのも、まさに重要なことであると思っております。パラリンピック、オリンピックの気運は随分盛り上がってきているなと実感はしているところなんですけども、なかなかパラリンピックというのが認知されていかない中で、例えば、区民の方と区内在住のアスリートの方、一緒にイベントをやって、その方たちを応援していこうというようなところも、パラリンピックの気運醸成に本当につながっていくものなんじゃないかなと思っております。今後の事業の中で、例えば今回、アジアパラ競技大会に参加されたお二方と、また、ほかにもいらっしゃれば、そういう方たちを招いての講演会だとか、体験型のイベントも実施していきたいと考えてございます。

もう一点、障害のあるないにかかわらず、そういった方たちとスポーツを一緒に楽しんでいくというところですけども、私もこの仕事をして初めて知ったのですけども、パワーリフティングというか、障害者の方のウエートリフティングみたいなものも、実はパラアスリートのほうが健常者より上げるというようなこともございます。そうしたことも、下半身が使えないからこそ、上半身を物すごく鍛えることによって、もう健常者を超えるような力を発揮するだとか、そういうものも見て聞いて体験してみないと、なかなか伝わらないものなのかなと思っております。そうしたことも事業で一緒になって、やってまいりたいと思います。

また、もう一点、昨年度、ボッチャというものを、区民ひろばを中心に皆さんに取り組んでいただきました。障害スポーツというと、どうしても障害がある方がやるスポーツだというような印象を持たれるんですけれども、例えばボッチャだとか、車椅子バスケットだとかも、別に障害がなくても、皆さんで楽しめるスポーツだというようなところもございますので、また、そうした体験型のイベントなどを通じて、そういう皆様に広くパラスポーツの楽しさを知っていただきたいなと考えてございます。

○辻薫委員  ありがとうございます。

2020年以降も、そういう取り組みが続く。今言ったように、やっぱり障害者と健常者との交流の中で、一体感が生まれる。それが一つのレガシーというふうに私は思っています。何か形ではなくて、区民の中にそういうものが築き上げられていく。それが本当のレガシーというふうに私は感じていますので、ぜひとも力を入れていただきたいと思っています。

 学齢期における歯と口腔の健康づくりについて伺います。

 ○辻薫委員 次に、教育費、学校保健費につきまして伺います。先日、豊島区歯科医師会主催の豊島健康づくり2018に参加いたしました。8020達成者、80歳まで自分の歯を有するという方と小・中学生による歯の健康を題材としたポスターコンクール受賞者を表彰するイベントでございますけども、今回で31回目ということになりました。8020達成者も、1回目の30年前は100名程度でしたけども、今回は292名ということで、大変これが浸透しているというふうに思いました。特に今回は、ポスターコンクールで、2年連続で受賞した中学生のおじい様が、当日8020達成者として表彰されるという、ダブル受賞ということで、今回、初めてそういうことがあったということです。私が印象に残ったのは、そのおじい様が代表であいさつされたときに、今回この表彰を受けられたのは、そのお孫さんの歯に対する健康の意識の高さ、また、それを教えてもらったことによって、こうして自分も表彰されたんだというような話を伺ったときに、これはすごいなと思いました。そのお孫さんもまたあいさつの中で、自身の保育園から、そういう歯の磨き方を教わって、先生に感謝しているという話も伺いまして、改めて、幼児から学齢期における歯の健康に関する教育の大切さを実感したわけでございます。

そこで、豊島区では、今既に歯と口腔の健康づくり推進条例とともに、推進計画がつくられていまして、学齢期における取り組みが行われていますけれども、まず、この学齢期における特徴と課題につきまして、お伺いしたいと思います。

○木山学務課長  学齢期の特徴といいますか、学校に入って自主的にみずから自分の歯や口腔の健康について、意識づけを行って、自分で管理できるようになっていくというところが一番重要なところなのかなと思っております。歯科校医の先生方が非常に熱心にかかわってくださっていまして、歯磨きの指導ですとか、歯科講話などを、各学年で実施をしております。

○辻薫委員  ちょっと具体的にお聞きしますけれども、小学校においては、歯ブラシを支給して歯磨き指導をしているということで、その目的と有効性についてお聞きしたいと思います。

○木山学務課長  平成28年から小学校3年生と小学校5年生に、口の形に合ったというか、それぞれの子ども向けの、成長に応じたサイズの歯ブラシを配布しております。それは、やはり磨くときに大き過ぎても口の中で動いてしまうし、適切なサイズを知るということと、あとはブラシのかえどきとか、そういったことも一緒に教えてもらうというような目的でやっております。

○辻薫委員  さらに、歯科医師の先生からお話を伺ったところでは、永久歯が生え始め、小学校で初めて歯磨きの指導を受けるという小学校1年生とか、あと永久歯が生えそろって、虫歯だけではなく、歯肉炎への予防への意識が大切だということで、最後の歯磨き指導を受ける中学1年生に対して、やはり適切な歯ブラシの支給をということで、検討しているようですけども、この点については見解はいかがでしょうか。

○木山学務課長  今まで小学校低学年と高学年という形で配布をしてきたところなんですけども、やはり関心を持ってもらうということからすると、1年生が入ったときというのも考えられると思いますし、あと、中学校は歯磨き指導が中学1年生で最後で、そこで、2年生、3年生では学校の授業としてというのは特にやってないので、そこで、最後に渡してあげるというのもいいのかなと思ってはおります。現在ちょっとそれについては検討中でございます。

○辻薫委員  ぜひ検討していただきたいと思います。

また、現在一部の中学校で、歯科医師会のほうが試行的に行っているんですけども、デンタルフロスを活用して歯磨きの指導をしていただいています。その効果というか、ある程度、そういう感覚はつかんでいるようですけれども、まず、デンタルフロス自体の説明とともに、その有効性につきまして、区はどのように考えていらっしゃるか、お聞かせください。

○木山学務課長  デンタルフロスでございますけれども、糸ようじといいますか、歯間ブラシとも言います、歯と歯の間にたまってしまうようなごみをかき出して、特に歯肉炎の予防には、歯周病とか、そういったものには非常に効果があると言われております。今御案内いただいたように、一部、歯科校医の先生の御厚意で、現在、何校かでやってもらっているところでございます。

○辻薫委員  豊島区の歯と口腔の健康づくりの推進計画は、豊島区健康プランの健康づくり分野の補完計画にも今回は位置づけられております。期間は、今年度から6年間となっておりますけども、今後のこの期間の主な数値目標とか、取り組むべき施策などがございましたら教えていただきたいと思います。

○木山学務課長  この間、歯と口腔の教育のプログラムにつきまして、取り組んできた結果、例えば12歳で虫歯のない人の割合というのが、平成25年では63.5%だったのが、平成29年は69.4%ということで、6ポイントふえております。これを今回の健康プランでは、平成35年度の計画最終年度には74%ぐらいまで上げたいというふうに考えております。また、歯周病についても、ちょっと最近また悪くなってはきているんですけども、こういった取り組みの前は15%ぐらいだったのが、今は8%とか9%まで落ちてきていますので、そういったこともありますので、確実に効果は上がっておりますので、引き続き、歯磨き指導ですとか、顎模型とか、いろんなものを使って、校医の先生方が工夫をしてやってくださっていますので、取り組みを続けていきたいと考えております。

○辻薫委員  ありがとうございます。

冒頭にお話ししたとおり、豊島健康づくり2018は、そのときにおじいさんと、その中学生のお孫さんとの話を伺ったときに、これまで本区では、がんに関する教育を通して、家庭からお子さんを通して、その両親に例えば診断の大切さ、そういうことを伝えたり、そんなことも行ってきた。それと同じように、やはり家庭でそうしたことが浸透していくには、こうした取り組みが大変に重要だというふうに思っております。引き続き、この取り組みを行うことによって、私は健康長寿というか、健康寿命の延伸、これを具体的にできる一つの方策だというふうに思っています。今回のテーマとして、私、そこのところをいろいろと言ってまいりましたけども、こうした若い世代というか、学齢期からの取り組みで、豊島区全体の健康づくりを行っていくというところでは、大変な事業だと思いますので、最後に、教育長に伺いたいと思います。

○三田教育長  大変ありがとうございました。

私も当日、主催者の一人として参加しておりまして、今、委員御指摘のお孫さんが、やはりすばらしかったですね。御挨拶も、そして、おじい様のあいさつもすばらしかった。やはり予防医学という観点からいうと、8020まで元気な自分の歯を持ち続けるということが、幼少期から3世代超えて、ずっと伝えられていくということが非常に大事だと思っております。そういうことで、今回はお孫さんからということはあるかもわかりませんが、家族の中で、相互に刺激し合って、とても大事だということを伝え合えるという環境をつくっていくということは、教育委員会、大事な仕事だなというふうに思っておりますし、がんの教育にしましても、予防が非常に重要だということからいうと、やはりそうした継続した取り組みこそ、本当の生きていく力、病気にもならない、健康で暮らせる、生きていく力の源になると思っていますので、今後ともしっかりこの事業を推進してまいりたいと思います。