平成27年予算特別  3月 4日  清掃環境・都市整備・土木費

道路維持修繕経費・路面下空洞調査

○辻薫委員  よろしくお願いします。私からは、土木費のうち道路維持修繕経費について伺いたいと思います。

 道路などのインフラは、もちろん区民生活、そして経済活動にとって大きな基盤となっているということでございますけれども、今多くのインフラがそういう意味では老朽化して、さらに、東日本大震災とかゲリラ豪雨ということで劣化、損傷が加速しているということが指摘されております。さらに、私の地域でも道路の陥没とかがあって、当局に連絡して対応していただいたことがございました。

 そこで、私ども公明党は、一般質問等々でも、この予防保全という観点から、この区道の路面下の空洞調査、この実施を訴えてまいりました。そして、本年度予算化されて実施されたと、12月に実施されたばかりというふうに聞いておりますけれども、そこでまず、この路面下の空洞調査のこの手法について伺いたいと思います。

○宮川道路整備課長  路面下空洞調査でございますけれども、昨年11月に契約をいたしまして、おっしゃるとおり12月、1月にかけて調査を行いました。手法でございますけれども、道路を掘ることなく、車の中からレーダーを照射しまして、そのはね返り具合を見ながら、路面の下の空洞を調査すると。そのデータの解析によって空洞かどうかを判断するというものでございます。

○辻薫委員  12月、1月にかけて実施していただいて、その状況と、また結果についてお聞かせください。

○宮川道路整備課長  業務の委託期間が3月13日までになっておりまして、まだ完全ではございませんけれども、調査をする上で、レーダーをとって解析するんですが、本当に危ないよというところは調査中であっても報告をいただいております。報告をいただきまして、実際に掘ってみたりしたわけですけれども、実際に空洞が見つかっております。その原因が下水道だったりした場合は、下水道局にお願いして陥没を直していただいたりとか、そういった手法をとってございます。

○辻薫委員  結構昔よりも正確性が増してきたということで、すぐにやっていただいたところはよかったなと思いますけれども、全体的にはどうなんでしょうか。ちょっと危険箇所というのは何カ所ぐらいあるんでしょうか。

○宮川道路整備課長  今回、区道を92キロほど車を走らせるということで始めたんですけれども、実際には100キロをちょっと超えました。それぐらいの範囲を調査したんですけれども、100カ所程度ちょっと危ないよという信号が出まして、その中でも40カ所ぐらいはちょっと規模的にも、深さ的にも浅い部分に出てきておりまして、危ないということで、早急に今対処しているところでございます。

 具体的に申し上げますと、アスファルトにちょっと小さ目の穴をあけて、スコープ状のカメラを入れて、本当に空洞かどうかを確認した上で補修するというような手法を行っております。

○辻薫委員  かなりの箇所というふうに感じております。私、実際に陥没してから連絡をしてやっていただいたということがあったわけですけれども、そういう意味では、事前にそういうところが確認できて、事故なくできるというのが1つの利点だと思いますけれども、一方、歩道のほうは一部実施したと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

○宮川道路整備課長  歩道も若干怪しい信号が出たんですけれども、危ないような空洞は、今のところ発見されておりません。

○辻薫委員  先ほどちょっと空洞の原因ということでお話を伺いましたけれども、区で独自というか、この地域、都市ならではの原因というか、そういったところはどうなんでしょうか。豊島区ならではの原因となっているようなところがありましたら教えてください。

○宮川道路整備課長  豊島区ならではということではないかもしれませんけれども、過去のデータを見てみますと、5割から6割ぐらいが下水道が関係している原因でございます。下水道管、昔は土管と言われる素焼きの管を使っておりましたので、取りつけ管も含めて、それが割れることが多くて、そこから砂とか土砂が下水道管の中に流れ込んで空洞が発生するということが多かったんです。最近は大分減ってきましたけれども、下水道管も内面に樹脂のコーティングをしたり塩ビ管に取りかえたりしておりますので、大分、全体の件数としては減ってきておりますが、依然として下水が原因であろうと思われるものが半数以上を占めているという状況でございます。

○辻薫委員  私も調査会社のちょっとお話を伺ったときには、地下の構造物、こういった建設時の埋め戻しのときにしっかりされていないということが原因だったり、また、台風とか集中豪雨によって、水の浸水による土砂の流出とか、今言った下水管のということはありましたけれども、特にこの地下、地下鉄とかは本区でも多いわけですけれども、この地下の構造物によるものというのはいかがなんでしょうか。

○宮川道路整備課長  おっしゃるとおり、地下に何も入っていなければめったに陥没することはないと思いますけれども、地下にいろいろなものが入っております。都市部ならではという理由にもなるかもしれませんけれども、地下鉄が入っていたり、大きな下水道管が幾つも入っていたりします。地下鉄のつくり方ですけれども、上から掘るやり方ではなくて、横から抜いていくシールド工法のような場合には、土砂を緩めることがありませんので、余り陥没の原因にはなりません。ただ、そういう地下鉄であっても、駅の付近は開削でどうしても掘ります。掘った後にすき間を埋めるんですけれども、その埋め方が不十分だったりすると、やはり陥没の原因になるということは考えられます。

○辻薫委員  これから、きょう、電柱の地中化という話もございました。それに伴って共同溝ということもございますので、今盛んにそういったところの取り組みをやる中で、これはやはり同時にこういったことも注意していかなきゃいけないなというふうに思っております。

 で、費用についてなんですけれども、そういう意味では国からの補助金も出ているということなんですが、その辺のところはいかがなんでしょうか。

○宮川道路整備課長  今回の調査は1,674万円ほどで契約しておりますけれども、先ほどもちょっと申し上げましたが、実際に走った距離が若干ふえています。また、空洞の怪しい箇所がちょっと多くて、スコープ調査、小さな穴をあけてスコープカメラを入れて行う調査を、ちょっと当初の予定よりも多目にお願いする予定にしておりますので、若干ふえるかもしれません。ですが、今のところ、この1,674万円の契約金額に対しまして、国庫補助金が555万円ほどいただける予定になってございます。

○辻薫委員  ある意味では大きな事故に至らないうちのこういった経費で済んでいるということは非常に大きいんではないかなと思っております。こうした調査を受けて、新しい年度につきましては、どういう取り組みをするかお聞かせください。

○宮川道路整備課長  ちょっと想定よりも空洞の数が多かったので、今年度で一通り終わらせようと思っていたんですけれども、来年度も引き続きこの陥没の詳細な調査を行いまして、危ない箇所がないように、早い時期に取り組んでいきたいと考えております。

○辻薫委員  まとめます。先ほど最初に言いましたけれども、これは防災面とあわせて減災ということで私どもは主張してまいりましたけれども、首都直下型地震が想定されるということで、この調査によると震度5以上の場合は、そうした地下にいろんな空洞ができるということに影響が出てきているということで、これは東日本大震災とか、ずっと調査していく中で、そういうことが結果がわかっております。そういった意味で、4年前、3.11のときに震度5弱でございましたけれども、やはり豊島区もそういったことがあったわけで、そういう結果で先ほどの100カ所近いというか、今結果が出たんではないかなと思っております。

 今後、大災害に備えての減災という取り組みで、引き続き取り組んでいただくよう要望しまして、私の質問を終わります。