平成27年予算委員会1款議会費~9款教育費補足( 3月 9日)
帰宅困難者対策協議会
○辻薫委員  私のほうからは、帰宅困難者対策協議会の強化と事業経費について伺いたいと思います。
 先月5日に行われました帰宅困難者訓練につきましては、私も参加させていただきました。当日は雪まじりの最悪の天侯だったんですけれど、訓練にとっては絶好の訓練日和だったと私は思っております。当日は高野区長も参加していただいていますし、また、東京都からも危機管理監が出ていたということで、この問題に対する、やはり関心の深さというのを実感したわけでございます。
 そこで、今回の訓練ですけれども、成果と概要につきましてお聞きしたいと思います。
○木村危機管理担当課長  今回、3年ぶりに東京都と訓練のほうを行いました。今回の訓練は、帰宅困難者役といたしましては約1,000人、あと訓練全体の参加者といたしましては約7,000人ということで、どちらも過去最大規模の訓練となりました。まず、これだけ多くの方たちに参加していただいたことから、普及啓発の面で震災に対する意識啓発などが図られたと思ってございます。また当日は、訓練は午前中に行われましたが、同日のお昼のテレビでは、早速取り上げられるなど、訓練の参加者の方たち以外にも震災に対する意識の普及啓発向上につながったと考えてございます。
○辻薫委員  今回、新たな取り組みとして、高齢者や子どもなどの要配慮者を想定して、バスで埼玉副都心へ搬送すると、こういうことがございましたけれども、その他新たな取り組みも含みましてお聞かせください。
○木村危機管理担当課長  今回の訓練の新たな取り組みということでございますが、大きく4つあったと考えてございます。
 1つ目といたしましては、今、委員から御指摘ございましたとおり、高齢者や子どもなどの要配慮者を想定してのバスによる埼玉副都心、新都心への搬送訓練、あるいは、外国人の帰宅困難者を想定した一時滞在施設での外国語による案内表示、あるいは通訳などの外国語対応、あるいは一時滞在施設で男女別のブースを設置するなど、女性への配慮、あるいはサンシャイン60通り周辺などで、大型のデジタルサイネージによる災害情報の提供など。こういったことが今回新たな取り組みと考えてございます。
○辻薫委員  それで、私もバスで行かれるときに見送ったりしたんですけれども、そこにバスに実際乗った方からの声を聞いたら、やはりバスが通勤バスということで、長時間乗っていると、特に要配慮者にとっては非常に大変だったということで、観光バスを用意するというのはなかなか難しいかもしれませんけれども、それはちょっと要望としてお話しさせていただきたいと思います。また、障害者団体の方も参加されていると思いますけれども、何か障害者団体の方からの声というのはありましたら、お聞かせいただきたいと思うんですが、ありましたでしょうか。
○木村危機管理担当課長  まずちょっとバスの搬送訓練におきましては、都営バスのほう、ふだん営業で使っているバスのほうを使って搬送の訓練を行いました。やはり振動があったとか、ちょっとあるいは寒かった、あるいは途中でちょっとトイレに行きたかったとか、そういった声がございました。
 で、実際には、障害の方たちを初めとした要配慮者の方たちに、例えばバスの搬送につきましては、そういったバスがどこで搬送になるかとか、そういった情報をどのようにちょっと要配慮者の方たちに伝えていくのか、そういったところに、今後検討する課題があったと考えてございます。
○辻薫委員  私も以前の一般質問で指摘させていただいたんですけれど、やはりこういった訓練は、豊島区、今回は東京都との合同でしたけれども、他区、もしくは他県とのということで、連携ということでずっと言わせていただいて、今回それが実現できたものと思っておりますけれども、この辺の取り組みの成果というのはいかがでしょうか。
○木村危機管理担当課長  今回は東京都と合同で訓練を実施いたしました。広域的な連携というのは当然必要だと考えてございます。今、池袋駅周辺混乱防止対策協議会というものを、駅周辺の事業所や行政機関、あるいは大学等のメンバーで、年3回程度、会議を行っているところでございますが、今年度から、埼玉県庁が、東京都と同じく、オブザーバー会員という形ではございますが、今回、今年度から、この混乱防止対策協議会のメンバーに加わってございますので、こういった協議会を通じて、今後も広域的な連携にも取り組んでまいりたいと考えてございます。
○辻薫委員  ぜひ引き続きよろしくお願いしたいと思います。そういう意味で、さっきちょっと言いましたけれども、悪天候の中で、なかなか本当にまれな訓練だったなと思いますけれども、当日そういった意味で見えてきたことというのは、担当課として把握されていることはいかがでしょうか。
○木村危機管理担当課長  まず、委員御指摘のとおり、当日の天候、悪天候、みぞれ、あるいは雨降る中での訓練となりました。悪天候の中でも、現地連絡調整所あるいは情報提供ステーションなどの運営ができたというところは、よかった、評価できる点だなとは考えてございますが、実際、JRの駅構内で開設している現地連絡調整所、テントの中で行ってございます。やはり参加された皆様から、かなり寒かったとアンケート等で意見をいただいておりますので、そういった寒さ対策、そういったものも今後進めていかなければいけないなと考えてございます。
○辻薫委員  それと、私ずっと区長や何かとともに回っている中で、東西の情報ステーション、テントで開設していただいています。これはもう以前から言っているんですけれども、実際に発災したときに、このテントをだれが立ち上げるのかと。で、どこに置いてあるのかということで、そこの訓練からもやってほしいということで、なかなかこれが実現できないんですけれども、いつだれがどこでこういうふうにやっていくかということが、具体的に、特に情報ステーション、皆さんが集まってくるところですし、そこから一時滞在場所に誘導するということも今回ございましたけれども、この点についてもっと具体的に、これからは立ち上げまでやるべきだと考えますけれど、この点はいかがでしょうか。
○木村危機管理担当課長  まさに委員御指摘のとおり、この点は非常に難しい、重要な点であると考えてございます。今現在、東西の情報提供ステーションのテントにつきましては、JRの池袋駅構内に倉庫を無償で借りておりますが、そこに保管している状況でございます。で、実際に災害が起こったときは、だれがという意味では、区の職員と、あと、池袋駅周辺混乱防止対策協議会のメンバーである駅周辺の事業所の皆様、あるいは商店会の皆様と一緒に設営のほうをすることとなっております。
 ただ実際に、では発災したときに、具体的にだれがやるのかという、例えば区職員の場合だれなのか、あるいは、事業所の場合、実際にだれかということが、今現在、事前にはちょっと決められていないところでございますので、そういったところにつきましては、今後、混乱防止対策協議会の中で、そういったことについては検討を進めてまいりたいと思います。
 また、あとテントの設営の訓練についてでございますが、2年前の平成24年の訓練においてはテントの設営の訓練を行ったところがありますが、ただ、それではまだまだ不十分であると考えてございます。で、区の各事業所の皆様の意見を伺いますと、できれば午前中、正午までに終わるといいというような希望をされているところが多くございます。よって、今後は帰宅困難者対策訓練の日に行うのではなく、また別の日にそういったテントの設営を行うとか、そういったことででも設営の訓練についても、今後検討を深めていきたいと考えてございます。
○樫原防災課長  若干補足をさせていただきます。テントの設営も含めまして、駅対策管理につきましては、地域防災計画上も部署の割り振りはしてございます。ただ、それにつきましては、災害対策本部の指令に従いまして職員を派遣するということで、前提として考えてございます。
○辻薫委員  ぜひ消滅可能性都市ならではのやはり取り組みというのも、改めてこの帰宅困難者対策訓練をやっていただきたいと思います。
 以上でございます。
○高野区長  だれがどこで指令をというような形の御質問でありますけれど、今回の新庁舎、防災センター、ここが大きな役割を担うのではないかな、そういう思いで、それらの対策をしっかりやっていきたいと思います。
 それと、今回の訓練の中で、大変私の感じたことでありますけれど、まず東武デパートで最初に訓練をいたしました。なかなか東西のデパートが協力してくれないというような形の中で、そのときには東京都の前田副知事も参りまして、そして、東武の非常に機敏な対応等々について、視察をさせていただきました。で、さらにずっと回った中で、先日も、東京都の防災部長と、あわせて消防庁のほうにもいろいろ連絡等々が行っているようでありまして、一番非常に感心したというか、今回の訓練の中で感じたことは、東京信用金庫のあそこの訓練の中で、男女を分けてそれぞれの待機者を、分けた上で、さらに両方のところに相談所みたいな囲いをつくって、いろいろ、かなりのパニックになるだろうというようなことに対する対応が、今回非常に高い評価を受けまして、今回の訓練の、確かにそういう状況になった場合のことを仮定した中では、より進んだ訓練の成果があったのではないかな。そのほか、今お話のバスの輸送とか、いろんな形の中で、新しい方法で帰宅困難者に対する対応が一歩も二歩も進んだと思っておりますが、これからでありますけれど、御意見等々も伺いながら、さらに、これらについて十分な体制づくりに努力をしてまいりたいと思います。