平成27年予算委員会 福祉衛生費( 3月 2日)
待機児童対策
○辻薫委員  おはようございます。よろしくお願いします。私からは、喫緊の課題であります待機児童対策につきまして質問させていただきます。
 本区では、4月入園の一次選考が既に終わりまして、内定が13日に発表になったということなんですけれども、この入園の案内に12日か13日かということで、内定者にお知らせするということだったんですけど、13日の随分夜遅くにお知らせしたという方もいらっしゃったということをお聞きしました。その分、多分、申込者も多かったんじゃないかなって思っております。ここでまず、新年度の認可保育施設の入園申込数につきまして、前年度比も含めてお聞かせください。
○猪飼子育て支援課長  新年度の認可保育施設の入園申込者数は、第一次選考の状況でございますけれども、1,559名の応募がございました。前年度と比べて107名の増加となっているものでございます。認可保育施設の入園申込者数につきましては、ここ何年もずーっと前年度の数を上回っている状況にございます。待機児童の数を減らすためには毎年ふえる入園希望者数を見込んで保育の受け入れ枠をつくる必要があると考えてございます。
○辻薫委員  今107名も増加しているということで伺いました。それでは、平成27年度この4月に向けての、今年度1年間で、どの程度この保育の受け入れ枠をふやしてこられたのか教えてください。
○小野寺保育政策担当課長  今年度1年間でどの程度保育の受け入れ枠をふやしてきたかという御質問にお答えいたします。
 今年度、私立の認可保育所2園の新設、そして区立保育園2カ所の改修、区立保育園1カ所の民営化、小規模保育所7カ所の新設、認証保育所1園の新設などで1年間で407名の保育園、保育の受け入れ枠を設けております。この407名という数字でございますけども、平成20年度から待機児童対策を続けてきまして、過去最大の数字となっております。
○辻薫委員  今、過去最大の400名の保育の受け入れ枠をつくったという答弁がございましたけれども、区としてかなり、私たち公明党も主張してまいりましたので、かなりこの受け入れ枠を拡大していただいたと思いますけれども、過去最大のこの受け入れ枠ということで、来年度のこの待機児童ということが非常に心配、一方で心配するところでございますけれども、かなり減るというふうには思いますけど、この辺はいかがなんでしょうか。
○小野寺保育政策担当課長  待機児問題の一番のネックというものが、歳児あるいはエリアと、保育施設のミスマッチが発生するということでございます。過去の状況見ましても、年度年度で、そのエリアの歳児ごとの保育需要がかなり異なってきております。400名の受け入れ枠をつくったからといって、必ずしも400名減らない、減るというような状況ではございません。来年度の保育園の入園申込者数が、先ほどの答弁にありましたように約100名ふえているということですとか、既に認可保育園に入っているお子さんたちが、新年度どのくらい在園するのかですとか、あるいは歳児やエリアと保育施設のミスマッチ問題、そういったものをもろもろ総合的に考えますと、来年度の待機児童数は、少なければ100名台の前半、多ければ200名弱の範囲になるんじゃないかというふうに想定しております。
○辻薫委員  今、予想では少なくて100名、多いと200名弱ということですか、なるということなんですけれども、やはり待機児童解消するには、まだまだ受け入れ枠をふやしていく必要があるかというふうに思っております。本区では、平成29年度までに認可保育10園程度、また小規模保育所18園程度を整備して、約1,000名分の保育の受け入れ枠をつくり、待機児童をゼロにするということで、しっかり明言していただいておりますけれども、ではその進捗状況について改めてお聞かせください。
○小野寺保育政策担当課長  現在区としまして、平成29年度までに待機児童ゼロにするべく、保育施設の誘致のほうに取り組んでおります。現時点での状況でございますけども、既に認可保育所7園、小規模保育所8園の設置のほうを決めております。これら以外にも設置の相談は幾つか来ておりまして、特に認可保育園につきましては、その中でも5カ所ほど設置が有力であるというふうに考えているものがございます。保育施設の設置に関しましては、平成29年度までにということを目標にしてはおりますけども、今後可能な限り前倒ししまして、待機児童の解消につなげていきたいと思っております。
○辻薫委員  今の答弁で、7園の認可保育所のほかに、設置が有力な認可保育所が5園ほどあるということなんですけども、合わせていると12園ということになりますけども、先ほどの計画では10園程度ということでありましたけれども、やはりこの園の数というのは、この認可保育所をより多くつくっていくということにもなるんでしょうか。
○小野寺保育政策担当課長  実はこの点につきましては、平成25年5月に、国から全国の自治体に通達が来ております。この通達の中身を申しますと、待機児童ゼロにするためには、自治体があらかじめ作成した待機児童対策とは異なってくるとしましても、基準を満たす事業者から認可申請があって、基準を満たせば、それは原則として自治体は認可しなければならないというような中身になっております。区としましても、この国の通達に基づいてやることが、待機児童解消の近道だというふうに思っております。
 現在、認可保育所、あるいは小規模保育事業所の提案状況を見ますと、認可保育園を設置したいというような提案が相当数来ておる状況でございますので、こういう状況を考えますと、認可保育所が若干ふえまして、11園、2園、3園程度、その分、小規模保育所を減らして、11、12、13園程度というふうになるのじゃないかというような想定もしております。もちろん今後の保育需要がニーズ調査の結果よりもさらに上回ってくるようであれば、待機児童をゼロにするためには、さらに上積みしなきゃいけないというふうには思っております。
○辻薫委員  待機児童をゼロにする取り組みが予想以上に進んでいるというふうに感じる一方で、先日の子ども文教委員会で我が会派の此島議員、今、副委員長ですけども、質問があったように、今年度、特に区の西部地域、私が住んでいるところでございますけれども、千川とか要町とか、子育て世代が多いところでもあるんですけれども、認可保育施設が近くにないということもありまして、先ほどエリアと問題ということで、ミスマッチということもあるんですけれども、今後、千川とか要町を含めて、この西部地域にふやしていくということの見込みがあるのかどうかということと、あわせて、先ほど此島議員が委員会の中で話ししておりましたけれども、今年度末で廃止する区民ひろば、千早の2階を活用した要町保育園の分園を引き続き存続できないのかどうかということを改めて伺いたいと思います。
○小野寺保育政策担当課長  まず区の西部地区、特に千川、要町地区への認可保育施設の設置の可能性についてお答えいたします。区の西部地域全体で申しますと、今度の4月に向けて2カ所ほど小規模保育所の設置のほう決めております。28年度に向けましては、現在4カ所ほど認可保育園を設置できる可能性がちょっとあります。ただ、ずばり千川、要町地域そのものということに絞って申し上げますと、今のところ何かしらの認可保育施設を設置できる見込みがちょっとまだございません。
 それから、要町保育園の分園の存続についてお答えいたします。こちらについてなんですけども、当初、区民ひろば千早の2階を活用する前段階として、28年度からこの区民ひろば千早の2階を子育てひろばとして活用すると。そのために来年度、改修工事を行うということがありまして、もともと3年間の時限措置だったということと、あとは要町保育園に分園を設営する際に、保護者説明会等々で、保護者の方から、3年間でぜひ期間を守ってほしいというような申し入れもありました。そういったことを考えますと、存続はちょっと困難な状況かなというふうに思っております。
 ただそのかわりに、平成28年度に向けまして、4月に新たに開園するせんかわみんなの家という認可保育園の定員を25名から30名程度拡大してもらうように、事業者のほうに働きかけるつもりでございますし、引き続き、この千川、要町地区の保育需要に見合った認可保育施設、並びに小規模保育所、そういったものを設置できるように努力してまいります。
○辻薫委員  やはりこの待機児童対策、単に施設をふやすということだけではなく、先ほどからお話ししておりますけれども、このエリアの問題がございます。また、そういった用地確保をするにしても、なかなかできない地域ということもあると思いますけども、やはりここを努力していただくしかないかなと思っております。ただ、今答弁いただきましたので、引き続き、こうしたなかなか設置ができていない手薄な、保育施設が手薄なところもやっていただけるということで、大いに期待していきたいと思っております。
 待機児童対策につきましては、先ほど来お話ししておりますけれども、本当に区全体、また東京都、また国全体の問題でもありますし、さまざまな地域で努力していただくしかないかなというふうに思っております。
 最後に、もう一度この待機児童対策への決意というか、絶対この29年度当初にはゼロにするということで聞いておりますので、その決意をお聞きしたいと思います。
○高野区長  いろいろやりとりありましたけど、私たちの悲願というか、29年にはゼロにするという方向、これに向けてまっしぐら今進めているわけでありまして、御承知のように今12園、予定でありますが、これ。ただ、なかなかこの予定というのはつかめないわけでありますけど、私に最近入った情報では、1園がどうしても29年には間に合わないというような形の情報もいただいておりますけど、今回の新庁舎も、子育ての拠点としてというような新庁舎に、子育てナビゲーターとかいろいろな形のものを、子育てに対応するような、そういうような受け皿といいますか、庁舎をつくっていくつもりでありますので、決められた以上に、私はもっと積極的にできる方法を強力に進めていきたいと思っております。
 もちろん将来人口が減って子どもが減った場合に、それがまたむだになっちゃうというか、そのあたりまで先を読んでいますと、どうしても前へ進むのがちゅうちょしちゃうといいますか、そういうことのないように、現状の中で、もう将来、例えば子どもが少なくなったらどうしようという考えなしに、逆に言えばそういう積極的に、子どもさんが本当に学べるというか、預けられるいい施設を、これからも今まで以上にやはり考えていかなきゃいけない。これはまさに看板しょってやっていくつもりでありますので、これらについてはもう最大限の重要課題として取り組んでまいりたいと思います。よろしくどうぞ。
○辻薫委員  区長を先頭にやっていただけるということで、大いに期待したいと思います。

新庁舎で子育てナビゲーター
○辻薫委員 今、高野区長からもお話がございました。子育て支援策として、特に新庁舎で子育てナビゲーターという配置を計画しているということなんですけれども、次にこの子育て支援の新規事業、拡充事業について伺いたいと思いますけども、この子育てナビゲーターの配置につきまして、改めて経緯、設置の経緯をお聞かせいただきたいと。また概要についてもお聞かせいただきたいと思います。
○猪飼子育て支援課長  子育てナビゲーターの設置の経緯につきまして答えさせていただきます。豊島区が消滅可能性都市にということで指摘された以降、豊島区につきましてはその対策を講じてきたわけでございます。その中で、100人女子会ですとか、としまF1会議を開催しまして、区民の皆さんの要望を聞いて対応策を考えてきたということでございます。
 このとしまF1会議のチームの中から、子育てしやすい環境をということで、まずこの庁舎の中で、子育て支援について、行ってもどこに行ったらいいかわからないということもございました。また複数のセクションで対応することで、何かすぐわからないというようなことがございました。御提案の趣旨は、1カ所に行けばすべてその相談事、対応できるというような当初の提案の趣旨でございましたけれども、行政組織、専門分野も分かれておりますので、そこまで1人で対応するということは困難であるということを申し上げたところでございます。
 そこで、区民の方の御要望を最大限お答えするためには、1カ所で子育て支援全般についてお聞きして、そこで相談に応じる。また、関係機関に相談をすることが必要な場合については、子育て関係機関につなぐというところまではできるというようなお答えをしたところでございます。
 正式に提案をいただきましたので、なるべく区民の御要望にこたえる、御提案にこたえるような形で、子育てナビゲーターの配置の準備を進めていきたいというように考えてございます。
○辻薫委員  そうしますと、切れ目ないこの子育てのきめ細かな相談というところでは、そこでは何度も来庁してそこで相談をするということではなく、まずは、そこで関係機関につないでいただくというような、たらい回しがないようなというようなことなんでしょうか。
○猪飼子育て支援課長  委員のおっしゃるとおりでございます。やはりたらい回し感、感じてしまうということはとてもいけないことだと思いますので、まず子育てナビゲーターのほうで御相談の内容を受けとめて、サービスの選択肢をお示しした後、必要であれば関係機関へつないでいくというようなことを考えていきたいと思っております。
 委員からもお話ありましたように、妊娠、出産から子育てまで、幅広く相談をお受けし、きめ細やかな対応をしていきたいというように考えてございます。このほかにも、例えば子育て支援の情報提供ですとか、サークル活動、イベント開催の支援までできればというように考えてございます。
○辻薫委員  今一番大事なところなのかなというように思っております。私どもも、前に、保育コンシェルジュとか、千葉県の子育てコーディネーターとかというお話しさせていただいて、本当に切れ目ない相談体制ということでお話をさせていただきました。お隣の文京区ではフィンランドの母子支援制度をモデルにした、文京区版ネウボラ事業ということも始めているというふうなお話も聞いておりますけれども、それに匹敵するような内容で相談体制を組んでいただけるというふうに思っております。