平成28年決特委員会 環境都市整備土木 辻薫(10月 3日)
③子育てファミリー世帯家賃助成、結婚新生活支援事業
○辻薫委員 それで、住宅施策の最後になりますけれども、子育てファミリー世帯への家賃助成事業につきましてお聞きしたいと思います。成果報告書で言いますと279番ということです。平成23年の2月から条件が大幅に緩和されましたけれども、改めて事業概要と27年度の実績についてお聞かせください。
○小池住宅課長 こちら子育てファミリー世帯への家賃助成でございます。区内の民間賃貸住宅に転入、あるいは転居した場合に、一定の要件を満たす方に対して家賃の差額を一部助成するというものでございます。平成23年の2月には、児童の年齢をそれまで12歳としておりましたものを15歳以下へ格上げをしたり、それから月額の所得制限を20万円から26万8,000円に拡大したりと、あるいは昨年の4月からは、助成期間をこれまで5年としていましたものを、子どもが15歳に達した年度末まで助成をするというものでございます。27年度の実績ということでは、99件の実施助成をしてございます。
○辻薫委員 わかりました。あと27年度を見ますと、執行率が72.8%というふうになっております。低かった理由としては、申告件数が見込みを下回ったためというふうにされておりますけども、条件緩和後の平成24年度以降の執行率と助成件数の推移についてちょっと改めて確認させていただきたいと思います。
○小池住宅課長 要件を緩和した平成24年度以降の執行率ということで申し上げますと、24年度が93.7%、25が87.3%、26年度が85.3%、昨年が72.8%ということで、執行率自体はちょっと年々下がっているような状況でございます。一方、助成件数のほうは、59件、78件、83件、99件ということで、こちらは年を重ねるごとにふえているという状況でございます。
○辻薫委員 今お話しがあったように、執行率自体は年々下がっている、見込みもあると思いますけれども、一方、助成件数は増加しているということで、やはりニーズ、また引き続き払っているということもありますから、当然ふえてきているんだろうなというふうに思っております。そういう意味では緩和もしていただいて、本区のこの取り組みにつきましては一定の評価を私たちはしております。
しかしながら、この事業自体は、この子育てファミリー世帯のこの居住環境の改善と、新しいところに移っていただいて定住していただくというもう1つのこの定住という意味合いがあると思いますけれども、そこでちょっと提案となると思いますけども、この若い世代の区内定住化を図るために、新婚世帯の住居費を応援する取り組みということが必要であると考えております。内閣府が20代から30代の未婚、結婚3年以内の男女を対象に、結婚を希望する人に対して行政に実施してほしいという取り組みを聞いたところ、結婚や住宅に対する資金貸与や補助支援を挙げた人が42.3%、約半数近い方がこのことについて要望をされているわけです。そこで国は、夫婦合計で年間所得300万円未満の新婚世帯を対象に、結婚に伴う住居費や引っ越し費用に対して国と自治体で最大18万円を交付する結婚新生活支援事業を2015年、補正予算に初めて盛り込んで、今国会で審議されています2016年度第二次補正予算案にも盛り込まれております。さらに、来年度の予算概算要求にも盛り込まれているというふうに伺いました。
もう先ほど来言っておりますけど、持続発展都市に向けた4つの柱のトップに挙げているのが女性にやさしいまちづくりですけれども、この中に子育てファミリー層の定住化を目指ざすというふうにございます。子育てファミリー世帯の家賃助成とは違いますけども、やはり1つの方策として、女性にやさしいまちづくりを構築するためにもこうした、今国がせっかく予算として上げています。まだスキームとして使えるかどうかというのはちょっと確認はしていませんけれども、こういう動きをぜひ利用していただいてやっていただきたいというふうに思いますけども、この点につきましてはいかがでしょうか。
○小池住宅課長 こちらの結婚新生活支援事業ですけれども、いわゆるその経済的な理由で結婚を踏み出せない低所得者を対象に、婚姻に伴う新生活を経済的に支援するということで、地域における少子化対策としての強化を図るということも目的というふうにとらえております。この間豊島区としては、女性にやさしいまちづくりを柱の1つとして掲げ、ファミリー世帯のいわゆる定住化とかリノベーションまちづくりの構想の中でも掲げておりますが、働きながら住み続けられるまちということで掲げておりまして、さまざまな子育て支援の対策を展開しているところでございます。委員の今の御指摘も十分に考慮しながら、費用面ですとか、それから今後の国の動き、他自治体の動きなども十分に考え合わせながら、そうしたものを積極的に検討してまいりたいというふうに考えてございます。
○辻薫委員 最後まとめますけども、この子育てファミリー世帯の家賃助成につきましては、今回ちょっと発言ができない高橋委員長がぜひやってほしいということがありまして、その思いを込めて質疑させていただきましたけども、3つの既存事業について今回は取り上げさせていただきましたけども、やはりさっき言ったように、空き室だとか、今あるものをどう活用していくのか、それはソフト面で十分カバーできるんではないかなというふうに私は思っております。そして無駄も削減しながら、本区が目指す本当に持続発展都市としての取り組みを、ぜひこの住宅の面でやっていただきたいことを最後お願いして質疑を終了いたします。