平成28年決特  辻 9月30日福祉・衛生費

歯と口腔・妊産婦歯科検診・歯周検診事業

 

○辻薫委員 続きまして、質問、今度は衛生費に変えさせていただきます。よろしくお願いいたします。歯と口腔の健康づくりについてお聞きします。

 成果報告書51ページの、まず妊産婦歯科検診事業につきましてお聞きしたいと思いますけども、平成27年度の新規事業ということになっておりますけども、これまでの経緯とあわせて事業概要について御説明いただきたいと思います。

○石丸健康推進課長  これまでの経緯でございます。まず、平成26年度まででございますが、それまでは母親学級に参加されました妊婦さんに対して、保健所及び長崎健康相談所におきまして歯科検診を実施しておったところでございます。

 平成27年度からは、対象者を産婦さんにも拡大いたしまして、その実施方法といたしましては、歯科医師会に委託という形で行わせていただいております。

○辻薫委員  今の話で、産婦が加わったという理由はどうなんでしょうか。

○石丸健康推進課長  産婦さんが加わった理由でございます。まず、産婦さん御自身の歯科口腔の健康についてはもとより、まず産婦さんにつきましては、産婦さんの口腔内の環境というものがもし悪い状況にございますと、そのお子様も将来、虫歯がふえるといったような報告も聞いております。そういったことから、お子さんを産んでいただいたお母様に歯科口腔内の衛生につきましての意識づけという意味もございまして、こういった事業を開始しているところでございます。

○辻薫委員  そこで、健診をしていく中で、検診者の虫歯が処理されていないというような状況もわかってきていると思いますけれど、この点はいかがでしょうか。

○石丸健康推進課長  健診の結果でございます。残念ながら平成27年度から医師会に委託いたしました関係で、結果につきましては逆に把握できないようになってございます。ただし、平成26年度までの結果から申し上げますと、検診を受けられた方の中で、虫歯のある妊婦さんにつきましては、96.2%の方が虫歯ございました。ただ、お1人当たりの未処置の歯の数で申しますと、大体1本前後ということになってございます。

○辻薫委員  事業が変わったとしても、把握は今後ともそこは連携をとって、対策として必要だと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。

 引き続き、今度は歯周疾患検診事業について伺います。これは、まず事業概要について説明いただきたいと思います。

○常松健康担当部長  歯周病検診でございますけれども、対象は40歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳、75歳、80歳という方々に対しまして、歯周病の疾患があるかどうか、あるいは口腔内の診査をいたしまして、虫歯、口腔の清掃の状態、あるいは歯石の有無、あるいは義歯、入れ歯の検査、適合状態を調べるというものでございます。

○辻薫委員  平成27年度の執行率が70.6%で、前年の99.9%より約30ポイント低くなっております。ただし、受診者が1,918名から1,823名ということで95人程度の減であり、ポイント的には5ポイントということになるんですけれども、執行率の減が30%でありながら、受診者の比率の減が5%という、あえて言えば5%なんですけれども、この違いというのはどういうところから出てくるのでしょうか。

○常松健康担当部長  御指摘いただきましたように、平成26年度の執行率がほぼ100%に近くなったところでございます。そういったニーズがございまして、この後、受診者数が拡大をしていった際に、100%超える、予算が足りなくなってしまうので、少し予算の枠を広げたわけでございます。そういった形で、全体の母数がふえた中で、残念ながら受診者数が当初の見込みと違って、委員御指摘のとおり100名近く減ってしまうと5%減ってしまう。そうすると、パイが膨らんでいる中で、実際の執行額は減ったということですので、人数以上に全体の母数がもともと大きくしてしまっていたものですから、執行率としては下がってしまったと受けとめております。

○辻薫委員  わかりました。私も平成27年3月に開催されました豊島区三師会による健康講演会、「知って得する糖尿病」に参加させていただいたんですけれども、このときに糖尿病の人は歯周病にかかりやすく、歯周病の人は糖尿病が重症化しやすいと、相互に関係しているという話を伺いました。

 また、歯周病は、軽い症状まで含めると、日本人の成人の約8割が歯周病にかかっていると言われております。その影響は口腔内にとどまらず、肝臓病や心臓病など、全身の健康とも密接に関係しているということがわかってきていると伺いましたけれども、それだけに、今後とも受診対象者を拡大していくなど、歯周病検診の充実に努めるよう要望いたしますけれども、最後にこの御見解につきましてお聞きしたいと思います。

○常松健康担当部長  御指摘いただきましたとおり、糖尿病もそうですし、誤嚥性肺炎、高齢期になってまいりますと、そういった際に口の中がやはり清潔な状態であるのか、あるいは菌が多い状態であるのかによって、大きく全身に影響があるものだと考えておりますので、口腔内の対応につきましては、今後も力を入れていきたいと思っております。

 今、課題かなと思っておりますのが、1つ、例えば私なんかもそうなんですけれども、勤務先の近くの歯科医師さんにかかってしまって、区内の歯科医師さんにかかってらっしゃらない方が、退職して、新たに歯科医師会さんに足を運ぶのが億劫で、その辺が今後の課題で、やはりかかりつけ医という考え方ございますけれども、歯医者さんについてもかかりつけがあることが、生涯の全身の健康に大きな影響力があるんだというようなことを今後強く伝えてまいりたいと考えております。