平成24年決算委員会 全部の補足 辻発言(10月22日)
セーフコミュニティ認証式とアジア地域SC会議
○辻薫委員 おはようございます。きょうもよろしくお願いいたします。私からは、セーフコミュニティについて伺います。
来月、いよいよ認証式とアジア地域セーフコミュニティ会議が本区で行われるということで、私も推進してきた一人として大変うれしく思っております。そこで、きょうは、最初に成果報告書157ページのセーフコミュニティ推進事業の執行状況について伺います。
平成23年度は、予算現額3,560万円余のうち補正予算が1,680万円ということで、その財源構成とともに執行の内訳につきまして御説明いただきたいと思います。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 平成23年度の補正の部分でございますけれども、こちらは緊急雇用の補助金を利用いたしまして、3つの調査を行いました。
1つは、セーフコミュニティの普及を兼ねました区民意識調査でございます。こちらにつきましては、1万人の区民を対象といたしまして、3.11を踏まえ、地震災害を中心としたアンケート項目を設定して実施したものでございます。
それから2つ目、こちらセーフスクール活動の外傷サーベイランスの基盤づくりといたしまして、すべての区立小中学校における災害共済給付制度、いわゆる医療機関を受診する必要があるようなけがでございますね。こういったものの内容や原因の分析の調査を過去4年分にわたって行ったところでございます。
さらに、3点目でございますけれども、こちらは、セーフコミュニティのやはり普及という意味から、セーフコミュニティの中からテーマを5つほど選びまして、電子メール、電子掲示板、さらに電子会議室というITを活用して、主にこれまで区政にかかわりが薄かったであろう20代から働き盛りの50代の新たな区民参加の掘り起こしをねらったものでございます。こちらについては約900名の方に御参加をいただきまして、セーフコミュニティの課題を共有し、話し合いを行ったということです。
以上3つの事業を補正予算で行ったところでございます。
○辻薫委員 わかりました。それと、当初予算である1,921万余は、認証の申請に使われたと思いますけども、この中で特に費用がかかった点はどんな点だったのでしょうか。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 昨年度は、事前審査を6月、本審査が2月にございまして、その審査が、豊島区の場合にはセーフコミュニティの課題が10項目ということで非常に多岐にわたっております。審査に当たりましてさまざまな資料をつくり、それから資料を英訳しなければいけなかったということでございまして、その2つの審査に600万ほどかかったということでございます。特に600万のうち、本来、日本語の資料ならば300万ぐらいで済んだところが、英語の資料を同じように作成したということで、それが倍くらいかかってしまったということでございます。その部分がやはり国際認証という制度の少し課題でもあり、豊島区にとっても英語力の課題でもあるかもしれませんけれども、少しコスト的にも審査が2回あったということで、少し審査の経費がかさんでしまったということが一番の項目でございます。
○辻薫委員 成果報告書には24年度も出ていますので、じゃ、ちょっと24年度の2,697万、この簡単な内訳をお聞かせください。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 24年度の2,697万円の予算の内訳でございますけれども、大きくはアジア地域セーフコミュニティ会議で1,800万円、またセーフコミュニティサミットでは400万円の予算を計上しております。残り500万円がセーフコミュニティ本来の今年度認証を受けるためのさまざまな経費ということでございますので、そのサミットとアジア会議を除けば、今年度のセーフコミュニティの認証に向けた予算は500万円程度であったということでございます。
○辻薫委員 そうしますと、取り組み宣言から今のアジア会議まで総額でどのぐらいかかったのか、一財なんかも含めましてお聞きしたいと思います。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 セーフコミュニティ、初めて取り組みまして、健康診断で言いますと、レディーメードの健康診断を受診するということではなくて、みずから健康診断、安全・安心の健康診断の装置と仕組みをつくらなければいけなかったということがございまして、さまざまな調査をいたしました。
ただいまの成果報告書の157ページのところの3カ年分の事業費を単純に合計いたしますと7,300万円という数字になりまして、そのうち一般財源が5,200万円という形になります。ただ、この中には先ほど申し上げましたとおり、本来、認証にとって絶対ここは必要だというもの以外に、豊島区はアジア会議やサミットの開催やさまざまな附帯的な調査も行っておりますので、認証という意味で考えればその半分ぐらい、3カ年で3,500万円ぐらいの経費を投じたというふうに考えております。
○辻薫委員 あと、そうしますと結構かかっているというのもあるのですけれども、豊島区は大都市ということで重点課題も多かったと伺っております。単純に他市との比較はできないと思いますけども、既に認証を取得されている3市1町と比べて、どのぐらいになるのでしょうか。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 各自治体とそういう数字の情報交換をしたことはないのですけれども、担当者と話す中では、その課題のやはり数によって、豊島区は10項目について並行してやっておりますので、今まで認証に取り組んできた団体の中では、一番経費的には高かったような気がいたします。
ただ、再三申し上げますけれども、その課題は10項目ではないところもございまして、3項目でやっている都市もあれば5項目でやっている都市もあるわけでございまして、そういった課題の幅を考えますと、豊島区が特別経費をかけたということではなくて、各自治体それぞれの課題に応じた経費を投じているというような理解をしているところでございます。
○辻薫委員 わかりました。認証式典の前に、先のことを言うのもあれですけども、今後、認証取得後の来年度以降、再認証に向けて取り組んでいくと思いますけども、その事業費も含めまして、どのような取り組みをしていくのかお聞かせください。
○齊藤セーフコミュニティ推進室長 今回は基盤をつくったということで、イニシャルコストが大きく入っていたわけでございます。これからは、今年度が500万と申し上げましたけれども、来年度以降につきましては、大体その半分ぐらいの250万ぐらいの経費でランニングの部分についてはやっていく予定でございます。
具体的に申し上げますと、年に1回WHOのほうに年間レポートというのを提出することになっておりまして、今回つくった認証申請書というものは計画書でもあるわけでございます。5年間に豊島区が取り組む内容を書いたわけでございますが、その毎年毎年の進捗状況を統計的にまとめたものをWHOにも報告しますが、区民の皆様にも御報告するということでございますので、特別なことを毎年やっていこうということではございませんので、大体ランニングコストについては250万から300万の範囲内に抑えて、なるべくお金をかけずに認証制度は維持していきたいというふうに思っております。
○辻薫委員 取りまとめさせていただきますけども、この認証取得に当たっては、そのほかにも各部局におきまして、課題解決のための対策費ということで結構かかっているんじゃないかなと思っておりますけれども、しかし、セーフコミュニティ宣言後に行われた先ほどの区民の意識調査の中で、どのような豊島区を未来の子どもたちに引き継ぎたいですかというような質問に対して、2番目を大きく引き離して、65.1%の方が安全・安心まちづくり、セーフコミュニティを掲げておりました。
最後になりますけども、さきの根岸委員の一般質問で、今後の展開については区長からもお話しいただきましたけども、この5年後の再認証へ向けて、区民の認知度というものを現在の4割から8割を目指すということで、本区の取り組み、最後にお聞きしたいと思います。
○高野区長 私も、3つ目の認証として厚木市の認証式にお邪魔をいたしました。あのときとこれからある認証式、セーフコミュニティサミット等々を比較いたしますと、内容的には全く違っているな、非常に厚木市の場合はセレモニー的な要素が多かったんですけど、今回はサミットで関係する団体等々も含めて、内容がさらにセーフコミュニティそのものを我々のほうではかなり積み上げてきたという、手前みそでありますけど、そんな感じもします。また11月28日がインターナショナルセーフスクールと同時のセーフコミュニティの認証式ということでありますので、まだまだ終わったわけではありませんけど、また今までの認証したところとは、都会というか東京というような形で、まるっきり違うと思っておりますけど、自分の感じとしては、やはりモデルになるような、本当にセーフコミュニティ、安全・安心な自治体をどうつくっていくかというリーダーシップをとれるような、そういうようなことを目指していくということが今一番大事ではないかな、そんな思いをしております。
経費の点等々についてもいろいろ御質問いただきましたけど、私は、最小の経費で最大の効果を上げる、これはやはり行政の基本であります。それの私はお手本になるような、できるだけ経費はかけないで、当たり前にやっていることを、予防を含めてそれをいかに抑えていくか、それが安全・安心に実感ができる体験ができるような、区民が、そういう形の私は今回のセーフコミュニティの取り組みだと思っております。たしか2年前、セーフコミュニティと言ったときは、全く私も知りませんでしたが、恐らく認知度はゼロだったと思います。それをセーフコミュニティという新しい取り組みが2年たって認証を受けて、今おっしゃったように、これからの4年間、再認証に向けてというような大きな段階を経ながらこれから進めていく。そういう意味では、他の自治体が非常に関心を持って、問い合わせも多いし、最終究極的な自治体の目的である安全・安心というようなことを1つの本当に基本的なテーマとしてとらえてやっていくということは、私は、この取り組みは、この80周年という、そういうチャンスもありましたけど、本当にいい形の展開がなされるのではないか。それだけに、これからもっともっといろんな面で十分我々もしっかりした対応をしていく。
繰り返しますけど、我々が日ごろやっているいろいろな行政の中のものを一つ一つやっぱり再点検しながら、それをいかに予防につなげ、そしてそれが結局区民のためになるような形、当たり前のことをやっぱりやっていくことをきちんとしてやっていくことというのが、まさにセーフコミュニティそのものではないかな、そんな思いをしております。今回、この取り組み、本当にちょっとオーバーかもしれませんが、内外ともに注目をしているという、そういう自負を持って、これから進めていきたいと思っております。もちろん多大な経費をかけるなんていう、そんな気は毛頭ございませんし、かけるような形の政策ではないと私は思っておりますので、今後のセーフコミュニティに対するいろいろな御助言を含めながら、議会と、そして我々行政、それでさらにはやはり主役は区民ですから、区民と一体となってやっていきたいと思います。どうぞよろしく。