平成22年予算特別委員会( 3月15日)

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介護保険ライブラリー・介護事業者の育成などきめ細かな介護サービスの充実を図れ!

○辻薫委員  私からは、介護保険サービスの充実について、2つの視点からお伺いしたいと思います。
私どもは全国で介護総点検を行いまして、約10万件に上る声が寄せられました。その中で高齢者が介護を受けている場所ですけれども、7割強が自宅ということで、潜在的には病院や介護施設よりも住みなれた我が家で介護を受けたいという声が多いのだということがわかったわけでございます。しかしながら、在宅で介護をするというのは非常に困難でございまして、実際に介護うつや、先程も出ましたが老老介護も出てきているというのが実態だと思います。

そこで、もちろん家族に休息をとってもらうためにレスパイトケア事業というのもありますけれども、併せて本区で先駆的に開始されましたリフレッシュ事業であります介護ライブラリーというのも1つ大事なことだと思っておりますので、ここで改めて、まだ4カ月ほどですけれども、ライブラリーの利用状況につきましてお伺いしたいと思います。

○山澤介護保険課長  11月にオープンいたしました介護保険ライブラリー、大勢の委員方にも足をお運びいただき、ありがとうございました。3月4日現在の数字でございますが、利用登録者数が121人でございまして、利用件数が535人でございます。当初、年度途中の開催ということで455件程度と予想しておったんですけれども、それを若干上回るという数字をいただいているところでございます。

○辻薫委員  そしたら、実際に利用してみて利用者の声だとか、また実際に効果があったとかということがございましたら報告をしてください。

○山澤介護保険課長  場所につきましては、見ていただいてわかりますとおり書庫は低くつくっているのと、空間にある程度ゆとりを、できる限り私ども、ない予算の中でつくったわけでございますけれども、その中で、やはり旅行に行けない方とかが旅行紀行のようなものというのを大変喜んでいただきまして、とりわけ温泉ものの風景なんかが写っているものが大変わくわくするというお声をいただいているところでございます。

○辻薫委員  また、介護ライブラリーは、介護の仕方や介護予防及び介護保険制度に対する学習の場、また情報発信基地として普及啓発機能を有しているということなんです。この点は私も正直言ってよくわかっていなかったんですが、区民への周知も含めてこの辺の取り組みをお願いしたいと思います。

○山澤介護保険課長  介護保険ライブラリーは、あくまでもリフレッシュ、介護者の方に少しでも心にゆとりを持っていただくようにということで開設させていただいたものでございますけれども、一方で、介護にまつわるDVDなんかもそろえてございます。実は私も何点か見たんですけれども、例えば寝たきりの方を動かしたりとか立ち上がらせ方とか、そういうものが映像でございますのでかなり具体的にわかります。そういう意味では、初めて介護を始めた方がそれを見てわかりやすいという部分もございます。それから、介護食のレシピとかいうものもそろえてございます。そういう意味ではリフレッシュのみならず、介護にまつわる介護に関係のものをそろえているということは非常にわかりやすいというご反響をいただいているとともに、実はその場所の奥に相談コーナーを設けてございまして、そこに来た方が気軽に介護保険の職員に相談ができるというきっかけにもできるようなことから、実は来た方の口コミで区民の方に広がっているという状況もあるところでございます。

○辻薫委員  別のところで私も医療と介護の連携ということで本年の取り組みについてお伺いしましたけれども、やはり今後ますます区民の知りたい点とかというところでは発信自体によって変わってくると思いますので、ぜひ周知をさらに努力していただきたいと思います。

もう1つの観点で、介護保険サービス事業者育成事業なんですけれども、これも非常に大事だと思います。そこで、まず21年度の実施状況、これはこの中にケアプランの質の向上についての取り組みもありますので、併せてお聞きしたいと思います。

○山澤介護保険課長  まず前段でございます。介護サービスの事業者の育成の関係でございますけれども、実はおととしまでは小さな講習会とか研修はやっていたんですけれども、昨年は職員を直接、各介護事業所に、支援、指導という立場から足を運ばせました。先程来、監査と指導ということがキーワードとして出てまいりますけれども、民間の方を応援することも非常に大事だという受け止め方から、実はおととし実際に足を運んだのが20件程度だったものを、今年度は100件近く職員が実際に事業所を回りまして指導をさせていただいているというところでございます。

○佐野高齢者福祉課長  後段のケアプランの質の向上につきましてご説明申し上げます。ケアプランの質の向上につきましては、私どもでケアプラン指導チームという事業を実施しております。この事業は、医師、それから福祉の専門家の学識経験者、それから地域包括支援センターの主任ケアマネジャー、こうした方々が区内の居宅介護事業支援所のケアマネジャーが作成いたしますケアプランについて指導、助言、それから評価をして、よりレベルアップさせるという事業でございます。

○辻薫委員  既に介護が必要になった方々、高齢者に対して、要介護度を悪化させないということがやはり今後ますます必要になってくると私は思っております。そういった意味でも今言った事業者への指導というのが大事だと思いますけれども、また、もう1つは不正を許さないという観点から、そういう視点での見方もあると思いますけれども、さらに、今回のこの総点検をしたときにあったんですけれども、要介護の改善に向けて、介護事業者に対して高齢者本人の特性を十分に踏まえたチームケアだとか技術の向上ですね、今言ったケアプランの部分も含まれてくると思いますけれども、こうした研修という面での充実、これを図っていくべきだと思いますが、この辺の取り組みについてはいかがでしょうか。

○山澤介護保険課長  介護保険制度ができて10年になりますけれども、様々な課題はあるにせよ、しっかり高齢者福祉の中で定着をしてきた制度だと認識をしてございます。ただ、どれほどしっかりとした制度をつくったとしても、それを直接区民の方に伝える現場の私ども、もしくはケアマネジャー、事業者の方々がそれを理解していなければ、それは区民のためにはならないと認識をしてございます。そういう意味では、今も私どもも東京都も含めて盛んに研修等を行っておりますけれども、今後も区民の方によりわかりやすく説明できるよう、事業者の方、そして私ども区の職員自身もその辺の勉強には努めてまいりたいと考えてございます。

○辻薫委員  最後にしますけれども、やはり私たちがこの介護をいろいろ相談を受ける中で、ケアマネジャーにいろいろ相談するとかというところで非常に、それで大体決まってしまうということがあるんですけれども、本当に安心して住みやすい高齢者社会の中にあって豊島区の取り組みを期待しまして、私の質問は終了させていただきます。