予算特別委員会 第2日 議会費・総務費
平成20年2月29日
ターミナル駅前滞留者対策事業経費
○辻薫委員
私も、昨年の決算特別委員会に続き、予算委員会は初めてございますので、理事者の皆様のご協力をよろしくお願いしたいと思います。座らせていただきます。
先程、午前中も話が出たんですけれども、私の方からも、総務費、第1項の一般管理費の中で、ターミナル駅前滞留者対策事業経費についてお伺いいたします。
これは重点事業戦略等50の中にも、42ページに掲載されておりますけれども、この問題につきましては、昨年の第3回定例会におきまして、私も、この池袋駅ターミナル及び周辺地域の防災対策ということで質問申し上げまして、その中で、滞留者を含めた訓練の実施をということで要望させていただきました。区長からもそのときに、駅周辺の混乱防止対策協議会を早期に設置して、そして情報共有を図るとともに、定期的な防災訓練や防災意識の啓蒙などを着実に推進してまいりますということでご答弁いただいて、本当にもうこんなに早く平成20年の中で取り上げていただいたということで、改めて感謝申し上げるとともに、併せて地域周辺の方がですね、8万5,000人が滞留されるということで、非常に心配していたことなので、1つ安心を届けられるなということで、私も喜んでおります。そこで、今回、事業の概要を簡単に説明いただきたいと思います。
○常松危機管理担当課長
駅前滞留者の問題につきましては、いろいろな不安要素があるところでございます。中でも、滞留者という、池袋というか、豊島区にどれだけ土地勘をお持ちかといったような方々に、混乱とならないように整然と行動していただくといったようなことについて、正直申しまして、これまでの東京都あるいは豊島区の地域防災計画の中では、住んでらっしゃる方々の対応が中心でございましたので、やや後手に回っているところかなと考えているところでございます。これにつきまして、先程、午前中の中でもお話あったんですが、なかなか鉄道事業者さん、あるいは大規模小売店舗さんとの意見交換というものがこれまでできておりませんでしたので、まずはそこから始めてまいりたい。そういった方々のご意見、あるいは、もちろん事業者さんだけではなくて、地域住民の皆さんからもご意見をいただきながら、訓練について、より効果的で、今、ご指摘のありましたような、安心感を持っていただけるような訓練を今後、設定していきたいと考えているところでございます。
○辻薫委員
そこで私も、先月25日に開催されました新宿での周辺の滞留者訓練ですね、ここに今、お話しいただいた危機管理課、並びに防災課の方々と一緒に参加させていただいたんですけれども、当日は東京都、これは北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生したということで、9時半からスタートしたわけですけれども、JR新宿駅を挟んで東西エリアに分けて、滞留者が500名ずつ想定されて実施・訓練されておりました。大半が、滞留者に想定したのは大学生並びに専門学校生ということでございまして、私がそこで驚いたのは、その学生なり専門学校生が非常に真剣だったということであります。ややもするとやらされているという感覚があるわけですけども、真剣だった。この後でわかったことなんですけども、この大学の1人の教授が、滞留者の対策訓練協議会の事業所等の専門部会長であったということで、大学を挙げて、責任を持ってというんですかね、やっていたということで、やっぱりそういう意味では、トップがやっているところの事業所というのは、それなりに皆さんに浸透してこういう形になっているんだなという、非常に参考になりました。そこで、本区におきましても、大学や専門学校生を、本当にご協力いただいての訓練を実施していってどうかということで、この点についてお話を聞きたいと思います。
○常松危機管理担当課長
滞留者となりますのは、正直、申し上げまして、時間帯によってどういった方々が滞留をするのかというところが非常に難しい問題かと考えてございます。まさに通勤時間帯等であれば、通常であれば通過をしてしまったような方が、線路を歩くなどして池袋駅に来るという可能性もございます。しかしながら、確率論的に申せば、ある程度その時間が終わりまして、通常、この辺の事業所あるいは学校に到着してからの方が時間が長いわけで、まさに通勤の時間というよりも長いわけでございますので、そういった方々に節度ある行動をお願いしていくというのが、当面、第1回の訓練、あるいはそういったことについての目的かなと考えてございます。事業者さんにも、もちろん声かけをさせていただきますけれども、そういった学生さん、または専門学校、あるいは高校などにつきましても、安心感を持って対応していただくようなことに繋がるような訓練にしていきたと考えてございます。
○辻薫委員
それで、豊島区の地域防災計画、この間の防災会議でも資料をいただいて、帰宅困難者の対策ということで見させていただきましたけども、その中で、帰宅困難者のボランティアとしての活用ということで、これらが課題になっているということで、お話の中では、なるたけ滞留者は帰宅していただくということで、それはどんどん推進していくわけですけども、その上でも滞留者になる方、それを本当にご協力いただいてボランティア化するというのは非常に難しいことだと思いますけども、この点についての今の状況を教えていただきたいと思います。
○常松危機管理担当課長
ご指摘のとおり、この滞留者の方々をどのように震災の対策の中で位置付けていくかというのは、大変、難しい問題かと存じております。ただ、東京都の地域防災計画自体の方で、3日間程度は交通機関が恐らく復旧しないだろうと。そういった形で、3日間の間について、この滞留者の方々のマンパワーをどう使っていくのかというのは、今後、非常に大きな課題かなと思っているところでございます。今回の訓練につきましても、どういった形で組織化に向けた取組みを折り込んでいけるかというところについては、いろいろ考えなければならないところは多々あろうかと思いますけれども、方向性といたしましては、滞留者の方々を単なる被災をしてどうしていいかわからないといったような方々として位置付けていくのではなくて、やはり地域の中で災害に対して力を合わせていく、1つのパートナーセクションとして位置付けていきたいと考えているところでございます。
○辻薫委員
わかりました。併せて、今回の訓練は当日1日だけなわけですけれども、当然のことながら、これから計画していく中で、いろいろ様々、関係各位と話し合っていくと思いますけれども、その中で、今、現在、自助という、自分を助けるという意味での取組みとして、区は区民や事業者に対して外出者の行動ルール及び帰宅困難者心得10箇条ですか、これを普及するということでなっておりますけども、やはり私たち自身もどんな駅で被災に遭うかわからないということで、私たち自身も滞留者になる可能性があるわけで、区民の皆様も地元にいない可能性もあるということで、日頃からの滞留者、自分がなり得るということの普及という面では、今、どうなっているんでしょうか。
○常松危機管理担当課長
ご指摘いただきましたように、これまでも、防災の啓発の際には、そういったところにつきましても、若干、触れてはいるところでございますけれども、まだまだこれからの課題かなと考えているところでございます。10箇条自体は、かなり優れた内容のもので、そういった形での意識付けが進んでいけばいく程、混乱に強いメンタリティみたいなものが形成されていくのかなと思っておりますので、今回のこの訓練も1つの10箇条なりについての理解、また理解していただくだけではなくて、それを行動に結び付けていただくための、1つの大きなステップにしてまいりたいと考えているところでございます。
○辻薫委員
わかりました。ぜひ、これからの計画の中で、いろいろと日常の取組みをぜひお願いしたいと思います。
併せて、その実施時期なんですけども、今のところいつぐらいになるのか、その点はいかがでしょうか。
○常松危機管理担当課長
この事業自体が、東京都との共同開催と申しますか、経費負担につきましても、そういった共同でといったようなものでございますので、区として、まだ東京都とその辺り、具体的な摺り合わせをしているわけではないんですが、今年度、先程ご指摘にもありましたように、新宿区あるいは足立区の方で開催されましたのは1月といったことを踏まえまして、また今後、関係者との調整に要する時間なども考えますと、年度のかなり後ろの方、早くても1月ぐらいなのかなと考えているところでございます。
○辻薫委員
わかりました。この問題についての最後になりますけども、実は、昨日も此島委員の方からお話し申し上げましたけども、副都心線の開通を機に池袋のイメージアップという話がございました。私も、今回の訓練というのは、取組みがというのはですね、非常に、池袋駅を抱える豊島区にとってある意味ではチャンスというか、非常に話題性もありますし、大きくイメージアップするチャンスだと思っております。安心で安全なまちとしてのアピールを区内外ともにアピールするとともに、やはり併せて、これは区内の他の駅でも同様なことが起こり得るわけでございまして、その辺の他の駅での利用もできるように、またさらには、東京都、そして全国へのターミナル駅の発信ということでの非常に貴重な訓練だなと思っておりますけども、ぜひ、関係各位との打ち合わせの中で、積極的に実施していくことを望んでおりますので、最後、包括的にご意見をお願いしたいと思います。
○高野区長
一般質問、そしてさらには私の所信表明等々で、この問題についてるる申し上げてまいりました。また、ご質問のように、一日も早くこの訓練を、しっかりした訓練をやるというご要望、確か防災会議でも言われましたね。もう耳にたこができる程しっかりと承っておりますので、できるだけ早い期間に、本当に効果のある、そしてまさにこの機会に安心安全のまちをということで、区民の方はもとより来街者等々も含めて、やっぱり効果のある訓練をしていかなきゃいけないと思っておりますので、承ってしっかりやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。