決算特別委員会 第7日 全部の補足質疑H19年10月19日

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外国人とのコミュニケーションと国際交流都市宣言
○辻薫委員
私にとっても最後の質問になりますので、よろしくお願いします。
先程来というか、午前中も小峰委員からもお話がありましたし、池袋副都心というまちづくりの話もございました。環境を中心にということで、先程来ありますけれども、同時に、私、外国人とのコミュニケーションは、大事かなということで、この視点でお話しさせていただきます。
区長の方も、やはり新宿、渋谷とは違う形で豊島区をと言った場合に、そこに住んでいるということで、池袋もかなりの方が、区民の方が住んでいらっしゃるということで、ただ、私、毎日、北口を通ってくるわけですけれども、中国語を聞かない日はないというぐらいに中国の方が非常に多くいらっしゃいます。また、これはテレビで報道されましたけれども、あそこの北口を中心にして飲食店街とか、雑貨類を売っているお店だとか、非常に中国のお店が多いものですから、新たな中華街みたいなことで報道されておりました。こういう動きと同時に、そういうふうに実際に住み込んでいる方もそうですけれども、そういう店が多いということで、中国の留学生もどんどん来ているという状況です。
また、日中国交正常化35周年ということで、どんどんまた羽田にも飛行機の直行便が増えてくるという状況でございまして、豊島区というのは、そういう意味での中国人が増えていく、そういう時でもあるのかなと思っております。
ある意味では、賑わいの一端を担っていただいているのかなとも思っております。ただ、一方では、いろんなところでコミュニケーション不足の観点から、地域住民との軋轢があったりもしているということも聞いております。
本当にいろんなところにいらっしゃるわけですけれども、もちろん中国の方だけではないと思いますけれども、区として、こういう外国人とのコミュニケーションという取組み、町会とかというレベルではなかなかできないわけですけれども、この辺をどう取り組んでいらっしゃるか、ちょっと総括的なんですけれども、お聞きしたいと思いまして、この点、いかがでしょうか。

○栗原文化観光課長
委員ご指摘の外国の方と区民との橋渡しということであれば、私どもの方で外国語のボランティアの方を登録していただいて、それを地域の方々のご要望に応じて派遣をして橋渡しをいただくという、そういう事業をしてこざいます。
昨年度、通訳といたしまして、34件派遣をしているんですけれども、中身は、ハングルが16件、中国語が15件、アラビア語が3件ということでございます。
また、区内にいろいろ外国の方の団体がございまして、そうした団体の方々を招いて、区内の方々と交流を、コミュニケーションしていただく、ディスカッションしていただく場を年に1回、国際交流ということで設けてございます。

○辻薫委員
併せて、コミュニケーションを取る手段として、前には外国人向けの広報紙も発行されていたということでお聞きしていまして、今は中止になっているという状況だと思いますけれども、私も通ってくる店で、こういう中国の新聞をただで配っているものですから、たまに見るんですけれども、やはり、そんなところに豊島区の情報が発信できればなということで、多分、その店にはいろんな方が見えるんではないかなと、これは中国の方ですけれども、思います。
そこで、外国人向けの広報紙、なかなか改めて、また発行するのは厳しいと思いますけれども、中にはボランティアの方で翻訳をやっていらっしゃる方がいて、情報をいただければ、翻訳をして、そういうものも発行していきたいという、こういう意見もあるんですけれども、こういう意見に対して、どこまで区として関わってもらえるのか、この点、ちょっとお聞きしたいと思うんですけれども。大分、翻訳料が今まで高かったということで、この辺は緩和されると思いますけれども、いかがでしょうか。

○鈴木広報課長
外国語の広報紙につきましては、英語版と中国語版を発行しておりましたが、平成16年度、プラン2004に準して廃止したものでございます。代わりに、18年度の新規事業といたしまして、中国語のホームページを立ち上げまして、また英語版のホームページについては拡充をしたところでございます。
委員がお申出になりました外国人の方への情報提供につきましては、広報課あるいは担当課を通じまして、できる限り可能と思いますので、編集協力という形で情報の提供はさせていただきたいと思っております。

○辻薫委員
外国人の方が多くなってきているという1つの問題になっているかどうかわかりませんけれども、特に、池袋小学校区においては、人口の13%が外国人であるという、こういうことで、大分、小学校にも外国の方が多くいらっしゃると思いますけれども、英語教育ということで、私どもの西山委員からも、この間、お話しさせていただきましたけれども、私は、むしろ英語教育も大事ですけれども、実際に外国の方と触れ合う機会が多いということでは、国際人というのは、単に外国語が喋れるということではなくて、そういう外国人と接触することによって、異文化を吸収して、また、それを大きく国際貢献していく人材に育てていくという意味で、非常に大事かなと思いますけれども、この辺の今、教育現場で何か問題点というか、また、何か取組みがございましたら、ちょっとお願いしたいと思います。

○朝日教育指導課長
外国文化あるいは外国の人々の交流、理解につきましては、国際理解教育ということで、それぞれ学校が総合的な学習の時間、あるいは学校の特色として行っておるところでございます。とりわけ、国際理解教育をプロボーザル制度等で、学校の特色として積極的に発信しようと、そういう学校も出ているところでございます。

○辻薫委員
その上で何か問題というのはございますでしょうか。

○朝日教育指導課長
実際の外国の方と直接交流する機会というのは、いろいろな機会がたくさん多いに越したことはないので、そうしたことを間接的に海外と手紙で交流をしたりとか、そういう努力を学校の方でしているところでございます。そうした直接触れ合うような機会がたくさん増えてくれば、それに越したことはないので、それは各学校がまた努力をして、いろいろ実績を積み上げているところでございます。

○辻薫委員
わかりました。
ちょっと話をまとめさせていただきますけれども、昨日の日経新聞でも、今後、介護の分野でも外国の方に頼らざるを得ない。また、先程言いましたけれども、いろんな店で外国の方が働いている。実は、私も実家がそば屋をやっておりまして、区内でやっているんですけれども、そこにアルバイトで中国人の方が入っているということで、非常に身近に感じるわけですけれども、やはり、豊島区においても、外国の方への対応ということで、非常に今後増えていく中で大切かなと思っておりますけれども、さっき言いましたように、生活スタイルの違いからあらゆるいろんな問題も出てくると思いますけれども、区として、まちづくりの中で外国人への対応というか、全体的に、ある意味では国際都市宣言をしていいんじゃないかぐらいに思っておりますけれども、この辺の取組みというか、全体的に最後、まとめていただければと思います。

○増田都市整備部長
全体的なまとめになるかどうかわかりませんけれども、ちょっとレベルを下げさせていただいて、申し訳ございません。
都市再生ということを考えますと、やはり高度な都市機能ということと、私は、常日頃、思っておりますように、良好な都市環境ということだろうと思います。その高度な都市機能の中には、やはり文化機能、そういったものも入っておりますので、諸外国からおいでになる方々を推計をしてみますと、27万都市の中の5万人程度が外国人ではないかと、こう思っております。この方々に対する特有のまちづくりの考え方もどこかでか持たないといけないだろうと思いますし、これまで池袋の特に、西口付近だと思うんですけれども、ご指摘の店等も繁盛しているような状況がございます。ただ、いろんな生活の過ごし方というか、環境が異なっているのも事実でございますので、それらのバランスをどうやってとってくかということも含めて、まちづくりにトライしたいと思っておりまして、様々な角度からいろんな情報を得ながら、また、こちらの方の情報提供も、先程からお話がありましたように、言葉の違いもございますので、文化の違い、言葉の違いを越えてやるには、やはり情報をお互いが共有できるような状態をつくらなきゃいけないと思っておりますので、そういったことを念頭に置きながら、環境に配慮したまちづくりを、私ども、取り組んでまいります。

○大沼文化商工部長
国際化担当の部署としましてご答弁申し上げさせていただきますけれども、国際化という問題に関しまして、15年ぐらい前から顕著になってまいりまして、最初は、外国人の方が一般区民の方の生活の中に入ってくるということで、非常に戸惑いがございまして、防犯、防災、あるいは清掃、いろんな近隣の方とトラブルがあったということはございまして、そのころは国際化対策ということで、盛んに対策ということでの取組みがありました。
それから、近年になりまして、今度は中国の方というと、ちょっと語弊がありますけれども、いわゆる外国人の犯罪組織等が、結構、区内にも入ってきまして、そういうところのトラブルとか、そういうこともございまして、逆にいうと、そういうところでマイナスイメージみたいものが、区民の中にも出てきたというようなことも一方でございます。
ただ、着実に豊島区の中で外国人の方は増えておりまして、中国人の方が一番多いわけですけれども、中国人の方、それから韓国、朝鮮籍の方、そういうことを中心にして2万人近くの方がいらっしゃるということもございますから、そういう意味では、アジアの国々と中心になって、一方では、アジアの中心に池袋があった方がいいんじゃないかという議論もあったぐらいですから、そういうことも踏まえながら、また、今、ご指摘のような、池袋地区につきましては、池袋小学校なんかは、確かに、外国籍のお子さんが非常にたくさん通っていらっしゃいまして、学校自体が非常に国際色豊かな学校になって、親御さんとお話するのにお子さんが通訳をしているという、そういうお話もあるということも聞いております。いろいろな面で、これから外国の方と付き合っていかなきゃいけないという部分はたくさんあると思います。
個々のいろいろな各部署につきましても、一つ一つの面で、それぞれの外国の方との交流なり、付き合い方というのは、確かに出てきているということもございますので、そういったことを一つ一つ整理しなから、総体的に現状がどうなっているかということも、また改めて把握をさせていただきまして、それで国際化に向けた形の豊島区としてのスタイルを考えていきたいと思っております。
池袋の西口公園にはバングラデシュの記念碑を設置したり、また、来月早々には、ハワイのホノルルの方に豊島区の観光協会を中心にした観光団といいますか、フラダンスのチームがホノルルの方へ渡米して、ホノルル市役所の方とも意見交換をしてくると、そういう状況で、少しずつですが、そういう国際化に向けて、区としても動き出しておりますので、総体の中で改めて考えさせていただきたいと思います。

○高野区長
ただいまのご質問の中で、池袋の魅力が低下している。あるいは賑わいも低下という形の中で、ご質問では外国人に親切な対応をすることによって、まちの賑わい、あるいは魅力をつくっていったらどうだということも、恐らく質問の趣旨ではないかと思っておりますので、そういう点、今、ご提案いただきました国際交流都市宣言という形、これについてはまだまだいろんな面で検討していかなきゃいけないと思いますので、これは1つの課題として受け止めさせていただき、気持ちはやはりまちを素敵なまちにしていこうということは変わらないと思いますので、今後の大きな課題として取組ませていただきます。