平成25年予算特別委員会 文化商工・教育費( 3月 7日)
いじめ、体罰の現状とハイパーQU
○辻薫委員 私は教育費について、午前中、もう各会派が取り上げましたいじめ対策、この問題につきましては、昨年の8月に教育長に申し入れをさせていただいて、そして一般質問、さらに決算特別委員会でも取り上げました。それで、重複しないようにということで、関連なのですけれども、大阪市立高校でバスケット部主将だった男子生徒が、顧問の男性教諭から体罰を受けた翌日に自殺したという問題がございました。これを受けて、本区でも体罰に関する調査を行ったと伺っておりますけれども、その結果についてお聞かせください。
○山本教育指導課長 御指摘の案件は、大変痛ましい事件が大阪市で発生したということで、全国でも調査を行いなさいということで、国、それから都からの通知を受けて実施をしました。小学校は今、現在取りまとめをしている最中なのですけれども、先立つ中学校の結果、集計が、つい先だって出ています。本区におきまして、いわゆる報告書として都の教育委員会に上げなければならないような、いわゆる事故としての体罰の発生があったかどうかということにつきましては、今回の調査ではゼロでございました。厳しく今回の調査は、生徒に対してもそうしたことがないかどうかということを聞いているのですけれども、こちらからも体罰の発生を裏づけるようなデータは出なかったので、ちょっと胸をなでおろしているところでございます。
○辻薫委員 クラブ活動等でそういう発生するケースが多いと思いますけれども、この問題は、ハイパーQUの検査でも体罰を発見するということは可能でしょうか。
○山本教育指導課長 結論から申しますと、私は十分可能であると考えております。と申しますのも、渡される個人票の中に、実は先ほど来申し上げている学級の中での集団との関係をこの調査は重視しているのですけれども、実はその個人票の中に学習の生活意欲を支える幾つかの要素として、例えば友人、学習、学級、進路に加えて、教師というものがあります。ここから読み取れるものは、例えば、学習の状態がよくて、友達との関係がよいのだけれども、もし教師との関係が悪ければ、ここには何らかの問題があると考えて差し支えないと思います。そのときに、私どもはやっぱり体罰を1つの候補として疑うことができると考えております。
○辻薫委員 分かりました。体罰も発見することができると。この問題、我が党としても大変重要に考えております。昨日の参議院の代表質問においても、公明党の山口代表が「いじめ対策の具体化へ向けて制度設計や法制化に当たっては、教師の多忙や孤立など、学校現場の抱える課題解決や子どもの視点に立った実効性のある方策こそが必要であり、現場の声を踏まえ、広範に議論することが重要だと考える」と言っております。あくまでも、やはり子どもの視点に立った、また教師の側の話でもあると思いますけれど、この点につきましていかがでしょうか。
○山本教育指導課長 一番重要なことは、いじめにしても体罰にしても、そうしたことがないということが一番大事だと思います。御指摘の、教師の多忙の部分につきましては、私ども、いじめにしても、体罰といった問題についても、後手に回れば回るほど解決に要する労力が大変大きくなります。場合によっては解決困難といったことが発生してしまうと思います。これは素早い対応によって早期に解決することができれば、当然のことながら、子どもたちにとっても幸せな状態があらわれたことになりますし、教師にとっては余分な能力を費やさなくて済むということにもなりますので、教師の多忙の解消にも非常に重要な視点であると考えております。ぜひ効果のある取り組みということで、私も期待したいと思います。