平成29年予算委員会 辻発言( 3月 7日)

各種がん検診

○辻薫委員  どうぞよろしくお願いいたします。私は、子どもから成人保健で。がん検診事業についてお聞きしたいと思います。来月、がん対策基本法が施行されて10年を迎えるということで、全国どこでも標準的な、そういうがん治療を受けられる、その目的で制定された法律ですけれども、そのことを受けて、区においてはまず平成22年にがん対策推進条例、そして平成23年にはがん対策推進計画が制定されたわけでございますけれども、まず、この間の主ながん検診の平均値で構いませんので、例えば平成21年、制定される前、平成21年と平成27年ですか、23区の比較も含めてちょっとお聞かせいただきたいと思います。

 ○常松地域保健課長  済みません、率ではすぐ出ないんですけれども、平成19年には、豊島区のがん検診全体で20位といったような23区の中の位置づけでございました。平成26年には7位ということでございまして、がん対策推進計画をつくって、着実に歩んできたことがそういった成果につながっているのかなと考えているところでございます。

 ○辻薫委員  やはり平成21年より平成19年のほうがもっと低い状況でしたけれども、それで今、実際に今度は、受診した方がどの程度がんが発見されているのか、そして発見された後、どのように治療がつながっていっているのかということで、がん検診の追跡調査というのも平成27年に行われていると伺ったんですけれども、それもちょっと含めてお聞かせいただければと思います。

 

○常松地域保健課長  受診率の追跡調査を行っておりまして、平成27年度の状況でございますと、胃がんの検診の結果8名の方、あるいは肺がんの検診の結果7名の方ですとか、あるいは大腸がんの場合47名と、そういったような形でがんの方を発見することができております。この発見率は、平成27年は平成26年よりも高かったといったことがございまして、制度管理も含めてきちんとできているのかなと評価しているところでございます。

 

○辻薫委員  そういった意味で、今、治療につながっていっているというところをもうちょっと確認したいんですけれど、いかがでしょうか。

 

○常松地域保健課長  この追跡調査の結果としては、追跡調査につきましては医療機関に確認をさせていただいております。早期発見後の具体的な治療の状況等についてはちょっとまだそこまでの追跡調査の形にはなってございませんけれども、発見をされた方がそのまま放置されているということはちょっと考えづらいので、何といってもまず早期発見をして治療につなげていっていただくといったところが、がん検診の眼目かなと思っているところございます。

 

○辻薫委員  それで、私も大腸がん検診をやって、反応を見ていたり、また、ほかの方が陽性が出たということで、その方は仕事が忙しいということもあるんですけれども、がんと判定されるのではないかと心配で、結局、その後の精密検査も受けていないという話をこの間されておりました。これを何とか精密検査へつなげていきたいと思いますけれども、精密検査への勧奨というのはいかがなのでしょうか。

 

○常松地域保健課長  特に大腸がんの場合は潜血反応で検査が行われますので、ほかの要因で血液が出ているといったようなことも考えられるわけでございます。それをがんかどうかといったようなことにつなげていくには、さらにその先の精密検査をしなければいけないというようなことでございますので、今、委員おっしゃるとおりの勧奨というようなものが必要かなと思っております。追跡調査の結果として、医療機関にお願いをさせていただいているものもございますので、医師会を通じ、きちんとそういったような形で、検査の結果が反映されて精密検査に進めていくよう今後も努力してまいりたいと考えます。

 

○辻薫委員  このホームページでも、がん検診の目的というのを明確にされているんですね。これを見ますと、自覚症状がない段階でのがんを早期発見し、早期治療することを目的に行うということで、これが意外と区民の皆様わかっていらっしゃらなくて、がんをもちろん発見するという目的でもあるんですけれども、早期治療によって、大きくそういう意味では手術とかしないで済むということで、そういう意味では、受けることによってそれが軽減されるという認識がなかなか理解できないというのが実態なのかなと思うんですが、それで、今回がん検診の事業予算の内訳を出していただいたんですけれども、その中で1人当たりの経費としたら全体的に平均で8,000円ということなんですが、例えば胃がんだと1万円、肺がんだと1万8,000円ということで、今言った大腸がんは3,000円ぐらいということなんですけれど、これを本区では、おおむね30歳以上は無料でということで受けていらっしゃる。この辺が本当に費用かかっている割には、無料でやっているということで、この辺のアピールなんかも必要ではないかなと思います。これはいかがでしょうか。

 

○常松地域保健課長  御指摘のとおりだと思っております。先日も医師会の先生と、そういうようなお話をさせていただきまして、がん検診を意義、価値といって、あるいはコストとベネフィットみたいなそういうことをきちんと区民の皆様にお伝えをして、受診率を上げていくというようなことが、区民全体の健康面での幸福につながるだろうといったような御指摘をいただいておりますので、今、委員御指摘のとおり、せっかくこういったことの制度を御用意させていただいておりますので、その趣旨を今後も区民の皆様に伝えていく必要があるかなと考えております。

 

○辻薫委員  先ほど精密検査の勧奨という話をしましたけれども、通常の受診だけの勧奨もかなりやっていらっしゃって、出していただいた資料では、勧奨経費として3,597万円使っているということで、その勧奨通知については41万8,000件出しているということで、もちろん複数受けていますから、区民の人数以上になっているんですけれども、こうした努力もさまざまやっていらっしゃるということで確認させていただきました。