令和 3年予算委員会3月 8日環境清掃費都市整備費自由質疑 辻議員
住宅相談業務の保健福祉部分への移管
○辻薫委員 私からは、住宅費につきまして伺いたいと思います。
新年度からの住宅相談業務の保健福祉部分への移管につきましては、先日の福祉費の審査の際に確認させていただきましたけども、そのうち住宅セーフティーネット制度と居住支援協議会に関わる業務についてはどのようになるのか、その理由も含めてお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤住宅課長 住宅セーフティーネット制度、それから居住支援協議会に係る事務については、主に住宅課が担当しながら両部、保健福祉部と都市整備部が連携しながら推進していくということで考えてございます。
住宅セーフティーネット制度については、制度の周知が不足していること、あるいは高齢者等を受け入れることに大家が不安を感じていらっしゃる、そういったような課題がございます。こうしたことに対して、今新たなチラシも作成しながら周知を重ねているところですが、住宅課と福祉の専門家が一体的に対応していくことによって、大家の不安解消に少しでもつながればというふうに考えているところでございます。
また、居住支援協議会につきましては、今でも保健福祉部が事務局の一員として参画してございますけれども、これまで以上に、特に居住支援協議会の登録団体とのネットワークづくり、ネットワークの活用などでさらなる効果を発揮できるのではないかと考えているところでございます。
○辻薫委員 ちょっと心配してたのは、やはり相手先とこの低廉化、この家賃についてだとか、様々な協議を居住支援法人とかNPOとかということで話し合うわけですけども、何か相手が混乱しないかなというふうに思ってはいるんですけど、その点につきましてはいかがでしょうか。
○佐藤住宅課長 なるべく混乱を来さないように努めたいと思っております。当面は、まずは住宅課が窓口となりまして、なることを予定しておりますけれども、そこで得た内容、情報などについては、両部における連絡会議を定期的に行うことを考えてございますので、そうしたところで情報共有を図るということを考えております。
○辻薫委員 また、その住宅セーフティーネットの制度の中身についてなんですけども、我が会派からは家賃低廉化、補助などの拡充をお願いしてまいりました。この点につきましてはどのようになったか、聞かせてください。
○佐藤住宅課長 住宅セーフティーネット制度について様々メニュー用意してございます。その中でも特に家賃低廉化補助につきましては、当初1万5,000円を上限としておりましたけれども、今年度、令和2年度は、このセーフティーネット住宅の登録の動機づけを強めるために3万円に増額したところでございます。
来年度、令和3年度は、さらにその動機づけを強めるために、これまでの実績を踏まえながら予算のやりくりをいたしまして、4万円とするということで今準備を進めているところでございます。
○辻薫委員 私も一般質問させていただいて、早速上げていただいたことに感謝しております。
また、区内のある法人は、7年間空き家だった物件をシェアハウスに全面的に改修して、この家賃低廉化補助を活用して住宅確保要配慮者に対して住まいの確保をしていただきました。その後の入居状況が分かりましたらお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤住宅課長 御案内の住宅については、シェアハウス型のセーフティーネット住宅ということで、昨年7月にオープンいたしました。しばらく入居がなかったんですけれども、昨年12月にお一人、また今年1月にお一人と、今2名が入居をされているということを聞いてございます。
○辻薫委員 4名のうち2名が決まったということで、まあまあこれからでもあると思うんですけれども、今言ったその空き家活用といえば、住宅課では1年前から住まいの終活相談の業務を開始したということで、案内チラシも頂いておりますけれども、その概要とその現状につきましてお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤住宅課長 住まいの終活相談でございますけれども、空き家の発生予防などの観点から、昨年1月に始めた事業でございます。
区内にお住まいの方の居住状況を確認いたしますと、65歳以上の単身の方で、今戸建て住宅にお住まいの方が増加傾向であるということが確認できております。いわゆる空き家予備軍というところが増えていると見ておりまして、そうした方々に早めの御相談を促すために始めた事業でございます。
これまで相談数は2件と多くはないため、先日も区政連絡会の案件にさせていただいて、さらなる周知を図りたいというふうに考えているところでございます。
○辻薫委員 まだ2件ということで、空き家が多い割にはなかなか進んでないという実態はあると思いますけども、前述しました法人では、家賃保証や見守り支援、入居者に不測の事態があった場合の対応を引き受けることで、家主が安心して貸せる仕組みを構築しております。こういったところが非常に大事になってくるかな、セットで検討していくことが大事だと思います。また、本区におきましては、住宅確保要配慮者が民間賃貸住宅への居住に際し、直面する様々な課題の解決を図るために、これは区長も参加していただいていますけれども、宅地建物取引業協会豊島区支部、全日本不動産協会東京都本部豊島・文京支部、さらに民間会社も含めまして、令和元年に12月に協定を締結していただいて、入居者への見守りサービス等により、大家と入居者が共に安心できる支援体制の構築に取り組んでこられています。この現状につきましてはいかがでしょうか。
○佐藤住宅課長 委員おっしゃったような内容で、昨年度、居住支援法人が提供するサービスを豊島区が推奨するという形式で、高齢者などの民間賃貸住宅への円滑な入居を促進するといったことを進めてございます。こうした仕組みを構築することによって、大家、家主の安心につなげたいというふうに考えているところでございます。
この見守ってるというサービスなんですが、法人から実績の報告をいただいてございますけども、昨年度は12件、今年度は10月までに4件と、利用は残念ながら伸びていない状況はございます。大家の安心につなげる、不安を解消する、こうした取組については、さらに周知を図りたいというふうに考えておりますけれども、そうしたメニューを増やしていく、選択肢を増やしていくということも大事じゃないかなというふうに思ってます。
こうしたシステム、施策の研究などを進める、進めていかなければならないというところでございますけれども、保健福祉部とも連携をしながら、この辺の研究を進め、支援体制の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。
○辻薫委員 一軒家だけじゃなくて、集合住宅についても、民間の場合かなり空いてるということで、そういう意味では、その活用をいかにしていくかというのが、今豊島区におきましては大事であるかというふうに、住宅の課題で大事であるかというふうに思っております。
今言いましたように、独り暮らし高齢者などが、どうしても家賃滞納や孤独死などの懸念ということで大家が入居を拒否されるというケースがあるわけです。ここを何とか解決して、大家が安心して家を貸すことができるという体制をつくるのは、何といってもやはり区の仕事である。豊島区でずっと住み続けたいという高齢者の願いもありますし、そういった意味で今回、都市整備部と保健福祉部が一体となって連携をして入居を拒まない、誰一人取り残さないという取組をされるということで大いに期待しているところでございます。最後に御所見をいただきたいと思います。
○齊藤副区長 御指摘のとおり、様々な制度は、メニューは区として随分充実してきたと思いますけども、一つ一つのメニューの御活用という意味では、まだまだ努力が足りない部分があるというふうに思っておるところでございます。
高齢社会対策の中でも、高齢者の皆様が、特に独り暮らし高齢者の皆様が安心して暮らし続けるということで住宅は基盤だと思っておりますので、そこの点については、もう都市整備部ということではなくて、全庁を挙げて高齢者のニーズに応えられるように努力を続けてまいりたいと思っているところでございますので、よろしくお願いいたします。