令和 3年予算委員会 全部の補足質疑 辻議員( 3月15日)

物品の寄附とサービスの無償提供

○辻薫委員  公明党の最後の質問は、寄附についてでございます。

先週、歳入の審査の中で西山委員から、ふるさと納税に関連して、本区の金銭による寄附について状況を確認させていただきました。今日は私からは、物品の寄附とサービスの無償提供について伺いたいと思います。

まず、物品の寄附とサービスの無償提供について、区には年間何件寄せられておりますでしょうか。

○能登総務課長  令和元年度の数字となりますけれども、物品の受領につきましては44件という状況でございました。一例を申し上げますと、安全笛を1,750個ほど頂戴いたしまして、頂いた安全笛を小学校の新1年生にお配りをして、子どもたちの安全に役立てていただいているというような状況でございます。

なお、サービスの無償提供につきましては、申し訳ございませんが調査をしてございませんので、データを持ち合わせてございません。

○辻薫委員  物品は44件、サービス提供はデータなしということですけども、今年度も新型コロナウイルス感染症が広がりを見せている中で、特にマスクが手に入らなかったという時期があって、その貴重なマスクを区に寄贈していただいた企業、団体も多くあったと思います。

また、先週の款別審査で私からの待機児童対策の答弁の最後に高野区長から、区立保育園19園におもちゃの寄附をいただいたとの朗報をお聞きいたしました。さらに区内企業から、まちのにぎわいと癒やしの空間をつくり出す大がかりなサービスの無償提供があり、いずれも区から感謝状が贈呈されております。

そこで、この2つの企業からの寄附の内容とともに、なぜ豊島区に寄附しようと思われたのか、分かる範囲でお聞かせください。

○鈴木保育課長(心得)  まず、区立保育園19園に対しましては、イケア・ジャパン株式会社のほうからおままごとキッチンセットなど約60種類、延べで申し上げますと332個のおもちゃの御寄附をいただきました。

寄附の経緯といたしましては、本区がこれまで取り組んできました子どもと女性にやさしいまちづくりの成果というものが先方の目に留まりまして、そしてSDGsに関する取組を強化しているという本区の考え方と、先方、イケア・ジャパン株式会社さんの考え方のほうが近いということで、ぜひ豊島区に何か協力をしたいというお考えを持ったものでございまして、その中からお話をいただいたものと認識してございます。

また、イケア・ジャパンに対しては、3月8日に、今後さらなる連携をしていくことを期待しながら、区長から感謝状を贈呈させていただいたところでございます。

○小堤公園計画特命担当課長  もう一つのほうが、池袋西口公園のグローバルリングでございます。一昨年、昨年とイルミネーションを施していただきました株式会社エクストリームでございます。こちらの企業はメトロポリタンの中に入ってございます地元の企業でございまして、区が取り組んでいます国際アート・カルチャー都市でありますとか、池袋の駅まちづくり、周辺のまちづくり、こういったことに非常に共鳴をしていただきまして、地元池袋の発展に貢献したいといったような思いで、技術の提供も含めて無償で実施をしていただいてございます。

昨年は、イルミネーションに加えまして、池袋西口公園VR遊園地と、楽しめるゴーグルを300個ほど御提供いただきまして、カフェのほうに配付をさせていただきました。こちら、池袋のまちづくりに大いに貢献をしていただいたというもので、先日、区長のほうから感謝状のほうを贈呈させていただいたところでございます。

○辻薫委員  こういう寄附について、区のほうとしてはどのように掌握され、また、感謝状贈呈の基準があるようでしたらお聞かせいただきたいと思います。

○能登総務課長  現金、物品、土地、建物といったものにつきましては、総務課が年度末に全課調査を行いまして、寄附の状況を把握しているといったところでございます。

また、感謝状の贈呈の基準でございますけれども、豊島区感謝状贈呈基準といったものがございまして、内容といたしましては、本区の事務事業の実施に関して顕著な功労のあった方や、地域の発展に貢献し、区政振興に寄与した方、また、区に対しまして金品や不動産の寄附をしてくださった方などに対して感謝状の贈呈を行うことができるという内容となってございます。

なお、寄附の場合は、おおむね30万円以上の金品の御寄附といった基準となっているところでございます。

○辻薫委員  物品の寄附とサービスの無償提供については、予算書はもとより決算書にも計上されません。寄附された方の思いを確実に受け止めて、早期に、そして有効に活用するためには、ある程度の仕組みづくりが必要かと考えますが、この点につきましてお聞かせください。

○能登総務課長  現状、物品に関しましては、金額に換算して、それが30万円以上であれは感謝状贈呈を行っているというところでございますが、サービスの無償提供に関しましては、その判断を担当部署のほうにお任せをしているといった状況でございます。

また、ホームページ上で寄附の内容等の御紹介をしているといったとこも、一部の課にとどまっているといった状況でございます。

ボランティアの活動を含めまして、区政に御貢献をいただいているお気持ちを、経済的な価値のみでは表現できませんけれども、寄附してくださった皆様のお気持ちがどのような形で、どのような形になったのかといったことを分かりやすい情報として、そしてスピーディーにフィードバックできるような工夫をしていきたいというふうに考えているところでございます。

なお、サービスの無償提供という部分では、公民連携部署等の調整等も必要となってまいりますので、関係する部署と連携した上で、どういった仕組みをつくることができるのか、今後検討してまいりたいというふうに考えております。

○辻薫委員  まとめます。物品の寄附とサービスの無償提供については、公民連携を推進していく中で多くの企業や団体、さらに個人からも寄せられていることが、今回調べている中で分かったわけでございます。やはり豊島区の進めている施策が評価されている証拠であるとも感じております。豊島区民の一人として、本当にうれしく思う次第でございます。

このような物品などの寄附は追い求めるものではないと考えますが、歳入に現れない貴重な財産だと思っております。例えば、先ほどのイルミネーションにつきましても、もともとその会社で作っているわけではなく、わざわざ購入して設置をして撤去をする、そしてさらに保管をするという、そういった費用も御自分で負担されているわけでございます。そういった意味で、継続していただくためには、寄附していただいた方に区民の喜びの声を伝えるなど、工夫しながら区民のために最少の経費で最大の効果を発揮するよう、全庁を挙げて意識して取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、公明党からの全ての質問を終了させていただきます。

○高野区長  今、寄附について様々な御質問をいただきました。本当に民間からこのように豊島区が注目され、そして、その豊島区のよさを盛り上げようという大変ありがたいお話。今までは寄附というと、どうしても社会福祉協議会が窓口の寄附が多かったんですけど、このまちづくりが進んだり、あらゆる豊島区が注目されてきているという中では、このような民間の協力というのは、やはりそれだけまちに価値が生まれてきているのではないか、そんなふうに私ども思っているわけでございます。

先ほどのおもちゃも、イケアさんからのおもちゃ、スウェーデンのほうからのおもちゃで、非常に子どもにもけががないようにと、いろんな御説明いただきました。こんなにすばらしいおもちゃがあるのだなということを改めて感じて、19園全園に寄附をいただけるということであり、先ほどの池袋西口のエクストリート、これは、チームですね、本当に今答弁したように、池袋のお店、会社を構えて15年たつ。この間いろいろ池袋と共に歩んできた、もっともっとやはり池袋を盛り上げていきたいというような、そんなお考えから、年末年始、イルミネーションを、本来なら昨年1年で終わる予定だったと思いますけども、莫大な費用がかかります。これを御提供いただくと同時に盛り上げていただいて、年末年始どころか、こちらからの要望ですけど、1月いっぱいぐらいはぜひお願いしますというようなお願いをして、喜んで、まちがにぎやかになり、そして皆さんが楽しむ、お役に立てればというような本当にありがたいお話をいただいたわけでありまして、お話に聞きますと、年末年始含めた東京都内のイルミネーションの順位というが評価されて、何か9位に入ったという、そんなお話も聞いて、本当にグローバルリングと芸術劇場の間を含めながら、本当に何百万かかっていると思います。こういうような形で、ぜひ盛り上がるもんであるならば、毎年御協力をさせていただきますという大変ありがたいお話、これはやはりまちがそれだけの価値が生まれてきているからこそ、そういう御寄附があるのではないかなと思っております。

また、トキワ荘も本当に苦労に苦労を重ねながら、巨大な経費をかけましたけど、寄附は今のところ4億4,000万というような、私たちの想像をはるかに超えた形の中で、注目されるとともに、やはりそこに寄附をすることによって、まちづくり、まちを盛り上げていくという、そういう区民をはじめ、内外の方々からそういう評価をされるということは、私はこれからも寄附文化といいますか、そういうものをしっかり育てながら、まさに公民連携のモデルになるような、そういう豊島区をつくり上げてまいりたいと思っております。

私も感謝状を差し上げながら、本当に我々が考えもつかないようなことまでこのような形で協力をもらえるということに、改めて心から感謝を申し上げて感謝状を差し上げさせていただきました。