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令和 3年予算委員会区民・福祉・衛生費自由質疑辻議員( 3月 5日)

区民費のおくやみ案内コーナー

○辻薫委員  区民費のおくやみ案内コーナーについて、亡くなっても誰一人取り残さない豊島区として質問したいと思います。

同コーナーの設置については、昨年の第4回定例会の一般質問で、先進自治体の福岡県糸島市方式、いや、それ以上のものにしていきますと齊藤副区長から答弁いただきまして、新年度予算に盛り込んでいただきました。

また、実施検討のために担当部署による糸島市と別府市への視察も行っていただいたと伺いました。関係者の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。

まず、この御遺族にとって、葬儀後の手続を正確に把握することは難しいことから、設置を強く要望してきたわけでございますけれども、これによって、死亡後の手続がどのように変わるのかお聞かせください。

○秋山総合窓口課長  これまでは手続確認シートというA3横の両面の資料をお渡しをいたしまして、ここには一般的に必要な手続を網羅したものになっているんですが、手続される方が御自身でどれが必要かというのを確認して手続をしていただくという方法でした。

今後は、区がその方に合った手続、こことここに行ってくださいという手続一覧を作成いたします。加えまして、必要な申請書や届出書に、これはできるだけということですが、氏名や住所を印刷するといった作成補助を行うことを検討しております。この方式というのが、今おっしゃっていた糸島市の方式と同じでございます。私どもはそれに加えまして、できるだけ、その後のことでございますけれども、申請書の受付とか証の回収、どのぐらいできるかというのはあるんですが、そういったものをできるだけやっていきたいということと、あと場合によっては、その後、御遺族の方には所管を回っていただくんですが、場合によっては所管課の職員がコーナーに出向くなどの方法が取れないかという、そこら辺を検討して、御遺族に寄り添った対応をしていきたいなと考えております。

○辻薫委員  この事業を実現するためには、システム構築が必要だということで、令和3年度の重点テーマのデジタル化推進事業に位置づけていただいております。システムはどのように構築するのかお示しください。

○秋山総合窓口課長  手続で来庁する方の情報を管理したり、住民基本台帳とシステムがありますが、ここから死亡リストの取り込みですとか、例えば国民健康保険課とかの関係課とのやり取りですね、情報連携をする仕組みが必要となります。これを基幹システム、住民基本台帳とか国民健康保険とかの基幹システムを改修するのではなく、間に1個、管理システムをつくるという、簡易なシステムをつくるということで、これ、アクセスで構築することを想定しておりますが、コスト縮減を図っていきたいと思っております。

○辻薫委員  一昨年の一般質問で、死亡して何日も経過しているにもかかわらず、故人の口座から保険料が引き落とされたというようなことだとか、その後の還付金作業についても、区民から苦情が寄せられたことを取り上げさせていただきました。この点につきましては、システム的に改善できるのか、またはできない場合には別途提案しておりますおくやみガイドブックで事前に御理解いただく必要があるかと思っておりますけども、この点はいかがでしょうか。

○秋山総合窓口課長  新たなシステムですけれども、お一人お一人が必要な手続を一覧にすることで、手続の漏れを防ぐということになります。御指摘のようなケースですけれども、これは改善するかなと。ゼロになるかというところありますけども、改善するかなと思っております。ただし手続のタイミングによっては、一時的な引き落とし等、これは生じてしまうかなと思っておりますので、今、御質問の中にもありましたとおり、ガイドブックとか、あとは窓口にお越しいただいたときに説明できるようにしっかりと準備をしていきたいと思っております。

○辻薫委員  それで、おくやみ案内コーナーの設置によって、利用者だけではなくて、行政側としても説明が簡潔となって、また、必要な手続の漏れもなく交付率も上がるというふうに私は予想しておりますけれども、この点につきましてはいかがでしょうか。

○秋山総合窓口課長  おくやみコーナーでは御予約いただくことで、あらかじめ必要な手続を、これは情報集約して、関係課と情報共有を図ることが可能となります。さらに申請書の作成支援を行うことで、先ほどおっしゃられたとおり、区民の皆様の負担軽減とともに、窓口での事務の効率化の双方にメリットがあると思っております。あるところ、統計の数値によりますと、トータルの処理時間というのが、役所での処理時間というのが短くなったという報告もございます。

○辻薫委員  このコーナーの設置場所とか人員体制につきましてもお聞かせください。

○秋山総合窓口課長  3階総合窓口課の付近に、まだ確定ではございませんが、1席程度置けるようにしつらえたいと思っております。そこには専任の会計年度職員を採用します。予約制を採用しまして、お待たせすることなく相談を受付できるものと考えております。

○辻薫委員  そうしますと、予約制ということなんですけども、1日当たり何組ぐらい対応ができるのか教えてください。

○秋山総合窓口課長  1組当たりの想定時間、30分程度かなというふうに思っております。窓口が9時から終了が5時ぐらいというふうに想定しまして、ほかの業務もあると思いますので、最大で12組程度かなというふうに想定をしております。

○辻薫委員  それでは、導入までのスケジュールについてお聞かせください。

○秋山総合窓口課長  開設の目標ですが、7月1日に設定をしております。4月から6月のこの3か月間、現在も準備はしておりますけれども、メインとなるのは4月から6月の3か月間で、ガイドブックの作成、コーナーの設置の工事も必要になります。あとシステムの開発もする必要がございます。3か月間でしっかりと準備をしていきたいと思っております。

○辻薫委員  大変にありがとうございます。1年半前に提案させていただいて、このタイミングでできるということを大変にありがたく思っております。

御遺族にとっては最愛の御家族を亡くされた悲しみの中でも、死亡や相続に関する手続を進めなければなりません。このおくやみ案内コーナーを設置することで、まずは御遺族に寄り添う本区の姿勢を示すことになると考えます。

先ほどのおくやみガイドブックについては、これまでの手続確認シートのような手続一覧ではなくて、御遺族へ衷心からのおくやみの意を表す挨拶文から始まるようにも要望させていただいております。

最後になりますけれども、先ほども亡くなった後も誰一人取り残さない豊島区という話をさせていただきましたけども、御遺族の立場に立った的確なサポートができるコーナーとなるよう切にお願いしまして、私からの質問を終了させていただきます。

○齊藤副区長  本当に御質問ありがとうございます。御質問をきっかけに、豊島区は多くのことをまた学んで、これから複数の部署をまたいで業務プロセスを見直したというのは、なかなかやったことがないような作業でございましたけれども、やはり区民の皆様の立場で、区役所というのは、なかなか来たくていらっしゃるわけではない部分もありますけれども、区民の皆様がそれぞれの御事情でいらっしゃった、その区民の皆様に対して、豊島区としては、新庁舎の総合窓口というのは豊島区の顔でございますので、そこでこういった革新的な取決めができたということにつきましては、本当に御提案をいただいてよかったなというふうに思っておるところでございます。

これがまだ、これからがスタートでございますけれども、スタートした後もさらにブラッシュアップを重ねて、御評価をいただきながら、より区民の皆様に寄り添った行政サービスを提供していきたいと。その第一歩として位置づけたいと思っております。