平成28年決特委員会 環境都市整備土木 辻薫(10月 3日)
②安心住まい提供事業
○辻薫委員 次に、同じく、ずっとこれ、私のほうは住まいに関してなんですけども、安心住まい提供事業、決算参考書321ページですけれども、これについて質疑させていただきます。
まず、この安心住まい提供事業についてですけれども、事業概要と現状についてお聞かせください。
○小池住宅課長 安心住まい提供事業でございます。改めて事業目的ということで御案内させていただきます。これは、取り壊し等による立ち退きによって住宅の確保に緊急を要する高齢、障害、あるいはひとり親等の方に対して区が借り上げた民間アパートを所得に応じた低廉な家賃で提供するということで、居住の安定を図るということで実施をしております。
現状でございますが、区内で今現在は22団地ほど借り上げております。戸数にして168戸ですが、こちらについては105入居しておりますので、その分の差分として空き家が3分の1程度出ているような状況でございます。また、施設も借り上げてから相当年数経っておりますので、バリアフリー化されていないようなところが出てきたりというような課題もございます。
○辻薫委員 今お聞きしたとおり、3分の1が利用されてないということにあわせて、背景としてバリアフリー化がされていないということも私たちもお願いしたときにそんなことがあって、地域でちょっと探しているところでないというようなこともありました。そういう意味で、ちょっと改めて費用的な話なんですけども、区がオーナーさんに全体的に支払っているこの賃借料は、決算参考書によって1億5,670万円余というふうに示されています。しかし、3分の1が利用されていないということなので、区に入ってくる、そういう意味では家賃というのが少ないとなっていると思いますけど、その入ってくる家賃についてどのぐらいなんでしょうか。
○小池住宅課長 家賃ということで利用料、前年の収入に応じて毎年利用料を認定して納めていただいているわけですけども、27年度、昨年度、利用料としての区の収入は6,310万円ほどとなっております。
○辻薫委員 1億5,000万円払っていて、利用料として6,300万円ということで、本当にこの差額を何とかしなきゃいけないなというふうに、以前からうちの会派からも何度も何度もお話しさせていただいているんですけども、やはりおおむね築20年ほどの物件が多いということでバリアフリー化がされていないということなんですけども、区からこの賃借料を支払うのみで、家賃が入ってこないというこの現状を何としても解決するためには、改めてオーナーさんに対してこのバリアフリー化の改修を求めて、その上でかなわないというような物件については、契約の解除ということも視野に入れなきゃいけないんではないかという、これ、全体的に区の公平感ということで考えた場合に、考えなきゃいけないということを思っているわけですけども、この点につきましてはいかがでしょうか。
○小池住宅課長 現在も3分の1が空室になっておりまして、そこについては利用の有無にかかわらず家賃をオーナーさんのほうにお支払いしているということで、非常に非効率な経費の執行だというふうに強く認識しております。その対応としましては、施設が老朽化しているということで、契約更新の期間、間隔を狭めまして、なるべくバリアフリーの設備改修をオーナーさんのほうにお願いをするということとあわせまして、もう一定期間。やっぱり空いてしまっているような部屋につきましては、更新をしないような形でこの間オーナーさんのほうと協議をさせていただいているところでございます。実際、昨年度からこの4月までにトイレ、風呂のない、非常に1年以上あいているようなお部屋がありましたので、そちらについては今年度契約更新せずに全体的な戸数を減らしているというようなことも、地道ではありますが、対応しているところでございます。
○辻薫委員 ぜひその取り組みはお願いしたいと思っています。
またちょっと改めて27年度の新規入居者及び退去者数についてはいかがでしょうか。
○小池住宅課長 27年度の新規入居は18世帯入居してございます。一方、退去者数ですけども、こちらについては22世帯ということになっております。
○辻薫委員 お話伺っている中で、先ほどもちょっとお話触れましたけども、入居を希望していても生活圏が変わるということが不安になってしまって、やはり入居に至らないこういうケースがあると思います。若干この全体的な配置を見ますと、偏り、偏在があるんではないかというふうに感じておりますけども、この点の取り組みにつきましてはいかがでしょうか。
○小池住宅課長 確かに現在22戸借り上げております安心住まいですけども、どちらかというと区内の西側のほうに非常に厚く借り上げが集中していると。東のほうがまばら。長崎、高田、雑司が谷については今全くないというような、ちょっと地域的な偏在があるというところでございます。
○辻薫委員 本当にそういう、全くない地域があるという、ちょっと改めて私もびっくりしたんですけれども、この質疑のちょっと最後にしますけども、住宅マスタープランでは平成30年度に安心住まいを200戸にするという、こういう目標が掲げられております。この稼働率100%にする今取り組みもあわせて聞きましたけれども、この目標に向けてどう取り組んでいかれるのか、最後お聞きしたいと思います。
○小池住宅課長 繰り返しになりますが、この事業の目的は、やはり建てかえに伴って立ち退きを迫られる高齢者等の緊急的な措置として安心した住まいを提供するということですので、今後も住宅マスタープランに基づくように、今後そういった高齢者がふえてくるということは見込まれますので、そうしたところにきっちり対応していきたいというふうに思っております。一方で、やはり空き室が3分の1あるというところは、できるだけ早期に解消に努めるということで、この事業のほうを進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○辻薫委員 ぜひお願いしたいと思います。もう緊急避難的なもちろん事業でもあるんですけれども、最近やはりオーナーさんから急に言われるという、こういう話も私のもとに来まして、いろいろと今、小池課長みずからもう少し退去を待っていてということで話をしていただいたこともありますけれども、そのぐらいそういう意味では緊急性もありますし、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。