平成26年決算特別委員会 清掃環境都市整備土木費(10月10日)
空き家対策条例
○辻薫委員 公明党の辻でございます。私のほうは空き家対策について伺いたいと思います。
総務省のこの2013年の住宅・土地統計調査によりますと、全国の空き家数は820万戸ということで伺っております。住宅の総数に占める割合が13.5%ということで、本区も同じような状況だと思いますけれども、こうした状況を受けて、国土交通省の調べによりますと、ことし4月現在で全国で355の自治体で、本区と同じような条例が制定されたと伺っております。
本区は、この25年にいろいろ検討していただきまして、本年7月に条例が施行されたということなんですけれども、まずこの本区の条例の名称を、空き家というものを使わないで、建物等ということで適正な維持管理推進条例としたわけですけれども、この意味合いですね。あえてそういう名称にしたという、ちょっと意味合いについてお聞きしたいと思います。
○園田建築住宅担当部長 建築住宅担当部長としてお答えさせていただきます。
確かに本区でも空き家の数というのは2万1,680戸ということで、12.9%ということで大変多いわけです。この条例に空き家の名称を使わなかったというのは、空き家、本来建物が持っている老朽家屋、これは住んでいる方もいらっしゃるわけですね。これを適正管理に誘導したいというのが1つございます。ですので、空き家だけに限定しなかったというのは、現在お住みになっている住戸も含めて対象にしたいということが意味でございます。
○辻薫委員 まさにそういった意味では、広い形で管理していくということだと思います。
で、この条例化後の状況をお聞きしたいと思うんですけれども、まずこの空き家や老朽化したこの家屋に対して、私どもに寄せられているのは、ごみだとか害虫といったこの環境面での悪化ですよね。それプラス、やはり放火などの犯罪、さらに震災時の倒壊ということで、さまざまな御心配がこの老朽家屋に関連して区民から寄せられるわけでございますけれども、実際この条例化以後、その前に私がこの空き家の情報提供したところが2件とも今回解体になっているんですね。そういった意味では、この条例化の効果というのが出て来ているんじゃないかなと思いますけど、その解体とかの効果はどうなんでしょうか。
○園田建築住宅担当部長 まず、この条例で、条例施行をしたのが今年度なんですが、昨年度が年間で56件の空き家を含めた老朽家屋を指導しております。今年度に入りますと、非常にもう既に現時点で51件ということで、この条例の周知がかなり行き渡ってきたのかなというふうに思っています。
で、是正件数ですが、なかなか非常に時間がかかるというのが正直なところでございます。まず相手を特定するのが非常に時間がかかっているのが現状でございまして、解体まで至ったのは昨年度が7件、それから26年度、今年度は6件でございます。
○辻薫委員 今言った、どうも進んできているというふうに実感しているわけでございます。また、この本条例の特徴として、完了検査を受けていない建物の調査という制度がございますけども、この制度の概要とともに実際に、まだ7月からですけれども、制度を利用されている方とかいれば教えていただけますか。
○東屋建築審査担当課長 この条例の12条の中で、検査済み証にかわるものというものを非常に特徴的に扱っていただいております。ほかの自治体からもかなりの評判をいただいておりますが、実を申しますと、現在、相談は3件ございますが、まだ実績には結びついておりません。実際、増築をしたいという相談がほとんどでございます。
○辻薫委員 先ほどの空き家の利活用という話もございまして、居住支援の話がございましたので、ここは非常に期待しているところでもありますので、ぜひまた推進していっていただきたいと思います。
また、支援制度というのがございまして、この支援制度の中で、特にこの老朽建物の除去費助成ということがございます。これ、一定の条件のもとでやられると思いますけども、このちょっと概要と、また実績があればということでお聞きしたいと思います。
○園田建築住宅担当部長 この助成制度ですけども、条例上の位置づけ、基準によって定まるものではありませんで、実は国土交通省が定めている基準に合致しませんと、この条例に載ってこないということがございます。ですので、かなり危険な建物でも、うちの条例でいうと危険な範囲に入ったとしても、実は国の基準に該当しませんと、実は助成制度の対象になりません。といいますのは、国費の補助金を使っている関係もありまして、これをクリアしなければいけないということがございます。
この実績ですが、その制度の実績、この助成金を使った解体につきましては、まだ実績はございません。
○辻薫委員 わかりました。国のほうもこの制度を定めるということで、この助成ですよね。解体とかに向けての。これ、非常に皆さんも関心を持っているところ、なかなかやっぱり自分では解体できないということで、ただ、そういう条件もあるということで、ぜひまた周知をしていただきたいと思います。