決算特別委員会 第2日 議会費・総務費 H19年10月5日

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1.防災対策費24家具転倒防止器具設置事業関係経費

○辻薫委員
私も初めて質問をさせていただきます。一般質問でも取り上げさせていただきましたけれども、安全・安心なまちづくりという観点から質問をさせていただきます。座らせていただきます。
最初に、防災対策費としての家具店防止器具設置事業でございます。これは成果報告書の19ページに出てございますけれども、実際にここに掲げられているのは、設置件数105世帯ということでなっておりまして、この具体的な実施状況をさらに詳しくお聞きしたいんですけれども、1つは対象者である愛の手帳所持者、そしてまた、要介護3から5の方、さらには身体障害者の手帳1級から4級を保持されている方となっておりますけれども、実際に対象となっている人数と、実際に申請された件数、これが1点目でございます。2つ目は、この事業自体は、この枠外の予算として計上されていて、当初予算は240万円ということで聞いておりますけれども、予定件数としては100件でよかったわけですけれども、この支出額から見ると137万円ということで、100万円近く違っているということで、この辺で、この内容の見込み違いがあったのかどうか、この点につきましてお聞きしたいと思います。

○佐藤防災課長
まず、1点目の申請の内訳につきましてご回答を申し上げたいと思いますが、まず、愛の手帳の方でございますけれども、これ申請の内訳でございまして、申し訳ございません、設置とぴったりと合致しないので恐縮でございますけれども、愛の手帳をお持ちの方9人、ご申請をいただいております。私ども内部共有名簿ということで、区の方で総数を把握している人数で申し上げますと640人でございますので、640人中9人のご申請ということでございます。
それから、要介護認定を受けておられて、要介護度が3以上の方ということでございますが、こちらは45人でございます。私どもの全体の名簿では2,868人把握をしてございますので、2,868分の45という状況でございます。
それから、身体障害者手帳の1級から4級をお持ちの方でございますが、90人の方からご申請をいただいております。これ共有の名簿で5,628人と把握をしてございますので、5,628分の90ということでございます。
なお、この9人、45人、90人と、これ単純に足しますと140人ぐらいになってしまいますけれども、これ重複して要件をお持ちの方がおられるということでございますので、ちょっと重複があることをご了承ください。そういった状況でございまして、ちょっと申請数としては人は少ないかなとも考えてございます。
それから、予算に関してと申しますか、執行状況に関してでございますけれども、当初、予算を組んだときには100世帯ほどだろうと考えておりまして、1世帯当たり家具3つということでございましたので、想定としては、家具等に傷をつけるのを嫌う方が多いだろうということで、若干高価でございますが、突っ張り棒タイプの、突っ張り式のものをご希望される方が多いんではないかと読んでおりました。そういったことから、あれはちょっと高価でございますので、手数料も含めますと、家具1つ8,000円ぐらいかかってしまうかなということで、それの3点掛ける100世帯ということで、240万円と見込んだところございますけれども、実際には突っ張り棒というよりもベルトで支えるタイプであるとか、それから下に転倒防止の楔のようなものを入れるようなことであるとか、そういった対応で済むケースが多うございまして、1つは、そういう器具代が非常に安価に済んだということがございます。
それから、もう1つ、設置につきましてはシルバー人材センターの大工の経験者の方にお願いしたわけでございますが、そういった設置の委託料が、シルバー人材センターの方で相当、努力をしていただきまして、想定以上に安く済んだということでございます。

○辻薫委員
やはり対象人数が8,000から9,000人ぐらいいらっしゃって、実際に105世帯ということで、かなり少ないかなと思っているんですけれども、また、対象別にいろいろばらつきがありますけれども、以前、我が会派より、予定数100が少ないんではないかなということで質問をしたことがございましたけれども、所管課の方からは、まず緊急度の高い方からということでお話がございまして、こういう結果になったとは思いますけれども、区の方としては、そういう意味では予定どおりだったのか、その点と、また、この周知方法について、質問させていただきたいと思います。

○佐藤防災課長
まず、件数についてでございますけれども、事業を組み立てたときに、まず100世帯ぐらいを目標にということでございますので、そういう点では想定どおりではございました。ただ一方、委員ご指摘のとおり、8,000人になんなんとする方々が、対象の人数としては、私ども把握をしているわけでございますので、まだまだ、それで十分満足にいくような数字ではないということも自覚をしてございます。
周知方法でございますけれども、広報としま、ホームページ等、そういったものに加えまして、町会回覧もしていただきましたし、また日頃、そういう要援護者の方々と接する機会が多いであろうと思われる民生児童委員の方々であるとか、それから、介護保険の実際に事業をしておられる事業者のヘルパーさんですとか、そういった方々も経由して、必要な方お一人お一人に伝わるように工夫をして周知を進めてまいった、そういった次第でございます。

○辻薫委員
そういう意味で、この19年度も、申込みはもう既に終わっていると思いますけれども、その意味での事業の改善というか、その辺は何か工夫されたんでしょうか。

○佐藤防災課長
新規拡充事業ということで一応、2年間が1つのタームということになってございますので、事業内容について、骨格については変えてはございません。ただ、もう少し周知をじっくりできないかということもございまして、1つには周知期間を7月の中旬から9月の末までということで、去年は1カ月ほどの募集期間でございましたけれども、それを2カ月半に延ばすということがございます。それからまた、今年度、先程、質問の出ました手挙げの名簿等も実施してございますけれども、そういった新しい事業とも抱き合わせにいたしまして、積極的にPRを進めさせていただいたところでございまして、より多くの方にご利用いただけるように、周知度を上げるように工夫をして、事業運営をしてまいりました。

○辻薫委員
そういう意味で、今後とも必要な事業かなと思っておりますけれども、さらに、今後、展開していく上で、一つこの提案なんですけれども、このやはり手挙げ名簿がどんどん進んでいく中で、さらに広がっていくかなという中で、例えばこの対象枠を、今、3種類の方を上げておりましたけれども、対象枠を拡大するとか、また、事業の内容を拡大する。例えば、ガラスの飛散防止策だとか、そういった内容の拡充みたいなことは考えていらっしゃるでしょうか。

○佐藤防災課長
先程も申し上げたとおり、これ2年間で一つの見直しをする時期と、今ちょうど差しかかっているところでございます。今年度、募集を終えたばかりで、まだ設置を全て終えたというわけではございませんけれども、今後、ご利用いただいた方々の声であるとか、そういったものを踏まえながら、新しい、今後どう事業展開をしていくかというのを検討してまいりたいと思います。その上ではこの事業、何と申しますか、家具の転倒防止ということで今回させていただいておりますけれども、その他に例えば、ガラスの飛散防止等も減災対策を進める上で非常重要な対策の1つであるということも認識しておりますし、また、より多くの方にご利用いただけるように、使い易い制度としていくためにも、その対象者の方々の範囲の見直しといったことなども、そういったご質問の趣旨なども踏まえながら今後、検討してまいりたいと思います。

○辻薫委員
都の防災計画にしても、今回、数値目標として死者を半減させるということがございまして、一番、家具の転倒等で死者が出たという過去の事例もございますし、ぜひここはそういう意味での数値目標達成のために、私は必要だということで感じておりますので、ぜひその点は検討していただきたいと思います。

 

2.地域安全対策経費
次に、やはり安全対策として、地域の安全対策費に関連して質問をさせていただきます。成果報告書の10ページの区内防犯パトロールに関してでございます。一昨日もふくろまつり、東京よさこいまつりにも、そのパトロールの方も出ていらっしゃいました。
本当に安全対策について取り組んでいらっしゃるということで感じております。その上で、日常的な、10ページで言いますと、この4番に当たりますでしょうか、区内防犯パトロールの実施をちょっと詳しくお聞きしたいんですけれども、まずは、そのパトロールの地域、また、場所、時間帯等を、この実施状況についてお伺いしたいと思います。

○大嶽治安対策担当課長
そちらに記載してございます区内防犯パトロールということの説明でございますけれども、こちらについては、区内全域を4区域に分けまして、自転車4名による、委託警備による防犯パトロールをしております。4区域を全部、一日にできませんので、2地域ずつに分けまして、例えば今日はA地域とB地域、明日はC地域、D地域という形で行っております。時間帯については、午後1時半から午後9時ぐらいまでの間について実施をしておりまして、ただ、委員ご指摘の祭りであるとか、あるいは盆踊りの時期であるときなどは、臨機応変に時間帯を変更しまして従事をしているということでございます。また、環境浄化委員会の皆さんの活動ともリンクをしておりまして、その際には、自転車を降りまして、一緒に環境浄化の作業をしていると、そういったことをしております。

○辻薫委員
そのパトロールを今度、実施していく中で、効果というんでしょうか。私も見ていて凄いなと思いながらも、実際に効果として受け止めている部分、わかる範囲で結構ですので、お聞かせ願いたいと思います。

○大嶽治安対策担当課長
数字に見える効果というのは、述べることは難しいんですけれども、やはり、例えばお祭りの中で区の委託警備員が豊島区安全・安心パトロール隊という腕章をつけながら活動をしているといったことというのは、やはり、多くの区民が集まる中で、区の防犯パトロール、区の安全・安心に対する姿勢といいますか、そういうものをアピールできるということもございますし、あと、先程ちょっと説明が足りませんでしたけれども、こちらのパトロール隊員は、区内の約90カ所の区立施設等のパトロールもしてございます。そんな中で、区の施設に、利用する区民の方々にも見える、あるいは区の職員も、そのわずか自転車4名という人間とはいえ、定期的にパトロール隊員が来てくれるということについては、安心感を持っていると聞いております。

○辻薫委員
現状の問題点とか、今後の課題がありましたらお聞かせください。

○大嶽治安対策担当課長
やはり警備員は、警察官のような権限を持っていないものですから、自転車で回っていると、例えば、けんかの場面に遭遇をしたり、あるいはどう見ても、これ警察が扱わなきゃいけないのかなという場面に往々にして遭う機会がございます。そうしたときに、110番をするから待ってと、私どもはお願いをしておりますけれども、なかなか区民の方にとっては、特に警察官と委託警備員の差がわかるという、必ずしもみんながわかってくださるというわけではありませんので、そういった意味での現場での戸惑いであるとか、あるいは、いろんな形で地元区民からの要望がございます。それをその場その場の判断で、全てが彼らができないといったところはございますので、今後も連携を強めていきたいと思っております。

○辻薫委員
先程来からちょっとお話を聞いていたのは、実は早朝パトロールのお願いもございまして、実は私の知り合いが過去に2人、早朝に傷害事件に遭ったことがございました。1人は2年前に池袋駅で、出勤時に朝5時頃、後ろから頭を殴られるということがございました。また、1年前にやはり朝5時頃ですけれども、これは住宅街で大学生が恐喝に遭って、さらにバイクでひかれるということもございました。意外とこの地域性でございましょうか、朝に犯罪が起きるということがございまして、この点、区の方で、早朝での事件とか、報告は入っておりますでしょうか。

○大嶽治安対策担当課長
早朝での事件にかかわりなく、警察からの連絡というのは、支障がない範囲で、私どもの方に入るシステムになってはございます。早朝の事件が多いということは、統計的には必ずしも言い切れるかどうか自信がありませんけれども、実際、池袋駅というのは、どうしても繁華街という特質上、いろんな人が、来外者が、昼夜を問わずやってまいります。そして、早朝というのは24時間眠らない街で夜通し飲んだような若者が、まだ始発が、帰れないのでうろうろしているという状況もありますから、そういった意味では確かに発生する可能性はある。全くないとはもちろん言いませんけれども、池袋警察では、朝方帰る風俗嬢がひったくりに遭うという被害が数字的に多いものですから、そういうものについての対策はしております。そういった減少面で、今後も対策をしていきたいと考えております。

○辻薫委員
そういう意味では、早朝パトロールというのはちょっと難しいんでしょうか。

○大嶽治安対策担当課長
経費面等を考えますと、深夜、早朝というのは現実的ではないと考えております。

○辻薫委員
そうすると、何か早朝、その事件に、回避するための他の方策というか、今、防犯カメラも多く設置されているようですけれども、何か代替となるような対策がございましたらお聞かせください。

○大嶽治安対策担当課長
区の方で、先程お話がありました安全・安心メールであるとか、あるいは区の掲示板等を活用しまして、委員ご指摘の早朝の事件があるということを、どんどん情報発信することにより、区民の防犯意識を高めたいとは思っております。
先程お話のありました防犯カメラの関係につきましては、警視庁が約30台くらい、池袋駅界隈で管理運営をしておりますが、そちらの防犯カメラがあるというのは確かに、抑止力としては一定の効果があると考えておりますので、警察と連携をしながら、広報等をやっていきたいと考えております。

○辻薫委員
そろそろまとめになりますけれども、さらにその防犯パトロールの活動団体への支援ということで出ておりますけれども、この辺でそういった早朝パトロールの対策なんかは考えられませんでしょうか。

○大嶽治安対策担当課長
区民の方にお願いをしております自主防犯パトロールの支援と、こちらについてはあくまでもボランティアでお願いをしているものでございます。買物であるとか、犬の散歩であるとか、そういったときに、区の腕章をつけてパトロールをしてくださいという形でのお願いでございます。ですから、もちろんお願いレベルで、早朝、早い人にお願いをする、できることはあってもなかなか現実的にやってくださるかどうかについては、お願いの域を越えるものではないと思っております。

○辻薫委員
はい、わかりました。もう時間なので。私も安全・安心なまち、池袋ということで、ずっと考えていまして、そういう意味では、今後とも、地域との連携の中で、ぜひ安全対策を取り組んでいただきたいと思います。
以上で、質問を終わります。