決算特別委員会 第3日 福祉費H19年10月6日
1.緊急通報システム事業経費
○辻薫委員
おはようございます。ちょっと長時間になったので、体をほぐした方がいいかと思うのですが、よろしいでしょうか。
一般質問で、私は、子育て支援を中心にさせていただきましたので、今日は、高齢者福祉関係を中心にさせていただきます。
この間も、西池袋の南町会の敬老会に区長も出席していただいて、大変多くの方がいらっしゃって、改めて高齢者施策、大事だなと思いました。その席上、私も、今年度からスタートしました、高齢者お困りごと援助サービスの一端を紹介させていただきましたけれども、機会あるごとに、いろいろと事業を説明していくことも、我々の役目かなと思っています。
福祉費の中の成果報告書38ページ、会計決算参考書160ページになりますけれども、緊急通報システム事業経費についてちょっと質問をさせていただきます。基本的なことがわかっていない部分もありますので、ぜひよろしくお願いします。
この報告によりますと、平成18年度は新規で52基、合計で547基となっておりますけれども、執行率が67.1%ということで、平成19年度に入ってはどのぐらいなのか、まずお聞きしたいと思います。
○山澤中央保健福祉センター所長
ご指摘のとおりでございまして、18年度におきましては、547基という比較的少ない数字になってございます。ただ、この事業につきましては、実は、年ごとの揺れが大変大きい事業でございまして、多い年には600基を超える累計になってございます。
ご質問の平成19年度でございますが、既に実は、これ18年度の揺れ戻しかなと思っておりますが、7月の段階で554基という、少し早目のテンポになっているところでございます。
○辻薫委員
そうすると、平成18年度に、実際にこの利用者が消防署に通報したというケースは何件ぐらいあって、また、何かエピソードというかありましたら紹介していただきたいと思います。
○山澤中央保健福祉センター所長
18年度の、実際の通報のありました件数は105件でございます。しかし、105件全部が、必ずしも緊急云々ということではございませんで、誤報というのも15件含んでございます。
本年度は、19年7月現在で20件の通報が来ております。誤報が1件でございます。
○辻薫委員
そうすると、このシステム自体が昭和60年から開始されていて22年経つわけですけれども、改めて、この対象となる方の条件等を説明していただきたいと思います。変化がありましたら、また紹介していただきたいと思います。
○山澤中央保健福祉センター所長
この事業につきましては、慢性疾患等によりまして、常時、見守りの必要なひとり暮らし等の高齢者の方に本体の機器と、それからペンダント型の機器をお渡しいたしまして、そのボタンを押すことによりまして消防庁の方と緊急に連絡を取り、そしてまた近隣の協力員の方にご協力を頂きながら、その方の緊急事態に備えるというようなシステムになっている事業でございます。
慢性疾患につきましては、一通りの慢性疾患を整えてございますが、ただ、現実には、私どもの方の職員が訪問いたしまして、必ずしもその慢性疾患には当たらない方につきましても、必要ということが判断できればお渡しするような形をとってございます。
○辻薫委員
そうすると、ある程度、個別に対応していただけるということになりますね。
さらに、このサービスは協力員が必要だということで、原則は3名ということになっておりますけれども、実際に私も相談受けて、協力員がいないと、こういう場合があるわけですけれども、こういった場合はどうでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
ご指摘のとおりでございまして、協力員は、私ども3名をお願いしているところでございます。といいますのは、これ緊急事態という場面を想定していただきますと、消防庁から救急隊員が来ます。そうしますと、ドアを例えばこじ開けるとか、そういう場面も想定できるわけでございますが、これ、なかなか、いろいろその場での判断が難しいときもございます。
そういうときに、近隣にお住まいの協力員の方に協力をいただくことによって、場合によっては鍵を預けておいていただければ、その場で即時対応できる。また、その数日前の体調なんかも確認ができれば、それにより適した対応ができるということで、協力員をお願いしているところでございます。
ただ、実は、委員ご指摘のとおりでございまして、私どもこの申し込みを受けるに当たって、協力員が見つからないというようなご相談を受ける場合もございます。その場合には、1つは、必ずしも3名ということを固く限定しているわけではございません。また、どうしても見つからない方で、私どもとしては必要と判断できる方については、とりあえず事業を開始させていただく中で、近隣の、例えば、民生委員を含めて、友人の方、引き続き、協力員を探していただくようにお願いを申し上げながら、事業の方はスタートさせていただくような、そんな臨時的な措置もとってございます。
○辻薫委員
そうすると、あくまでも例外ということでやっていただくということでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
先程も申し上げましたとおりでございますけれども、協力員は、これどうしてもこの制度上はお願いをしたいと思っているところでございます。ですので、協力員なしで始めるのは、あくまでも、例外というようなご認識をいただければ幸いでございます。
○辻薫委員
それと協力員から、先日、ちょっと連絡をいただいたんですけれども、もう22年も経って協力員の方も高齢化しているということで、いざというときに行けないということで、実は、協力員を辞めたいんだけれどもということがございました。
ただ、利用者にはなかなか言えないという現実がございまして、それで私の方に来て、こちらから逆にお話をして、結果的には協力員を辞退ということでなったわけですけれども、今後考えますと、同じようなことがございますし、また、この協力員の方、以前、は謝礼品ということでいろいろと区からもお渡ししていましたけれども、今は全く何もなく、年1回感謝状でしょうか、そういうものが届いているようですけれども、それは保険を掛けたということのお知らせとともにあるようですけれども、やはり、今一度そういう意味では協力員の方にある程度、配慮が必要なのではないかと。
○辻薫委員
そうすると、というのは、先程ちょっとお話も出ました見守り隊ですよね、支え合い隊なんかは集まって協議する場もありますけれども、全くこの間何もないわけで、ある意味で一方的な協力ということになっているわけですので、この辺ひとつ配慮ができないものか。お願いします。
○山澤中央保健福祉センター所長
まさに、ご指摘のとおりでございまして、実は、その協力員をお願いするに当たりましては、やはりご本人様の近隣に住むお親しい方ということになりますと、同年齢世代の友人の方というのが多くなっているのは現実でございます。
そう考えますと、委員のご指摘にございましたとおり、見守る側も、協力をする側も高齢という事態が生じているのは事実でございます。そういった意味では、またお親しい関係もあって、一度頼まれると断りにくいというようなこともあろうかと思っております。そういった意味では、今ご指摘いただきましたとおり、私ども今、感謝状というような、お礼状というような形でお手紙を出すとともに、保険の方は加入させていただいておりますけれども、今のご指摘を受けますと、確かに、協力員がもっと、この事業を自分の責任として行う中で、何か悩みごととか、例えば、自分の体調も落ちてきたとか、そんなようなことを、必ずしも友人の方にお話をするのではなくて、行政の側にも何か発言できるような、そんな仕組みも必要なのかなと今感じているところでございます。
○辻薫委員
具体的に何かそういう対策というのはございますでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
むしろ、このことというのは、行政の側と協力員をやる方との信頼度といいますか、コミュニケーションのあり方のことではないかというようなご提案かと思っております。
そういう意味では、予算とかお金とかそういうことよりも、今思いつくところで恐縮でございますけれども、例えば、案内状の中にお困りごとがあれば、これお願いするときには当初、ご本人様と協力員様との間でいろいろやっていくのが主流になっておりますので、そればかりではなく、何かお困りごとがあれば行政の方の、私ども担当者の方にお電話なり何なりでもご相談くださいというような、そんな投げかけといいますか、発言するきっかけづくりみたいなものを検討したいなと思っております。
○辻薫委員
ぜひお願いしたいと思います。
謝礼品や何かのお金よりも、むしろ、そういうふうに配慮しているよ、というのが皆さんに伝わることが非常に大事かなというふうに思いますので、ぜひ実施をお願いしたいと思います。
2.理美容費助成事業
もう1つ、高齢者の施策の中で寝たきり高齢者対策経費の中に、理美容費助成事業の件がありますけれども、これも基本的なことで申しわけないんですけれども、この事業の概要を簡単にちょっと説明していただけますでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
こちらの事業でございますけれども、在宅で寝たきりの高齢者の方、そういう方が理髪等の関係で、衛生管理を保つために理髪店の方等に出張していただきまして、その衛生環境を守るために、理髪のサービスを受けていただくと、そんなようなサービスになってございます。
○辻薫委員
そうしますと、この成果報告書で38ページですか、見させていただきますと、料金とかちょっとわからないんですけれども、この利用料金の体系、それをちょっと教えていただけますでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
こちらでございますけれども、理髪料の4,000円を基本的には区の方で助成をするとともに、大変恐縮でございますけれども受益者の方にも、基本的には、出張の程度の料金と考えてございますけれども、1,400円程度利用いただくような形をとってございます。
○辻薫委員
そうすると、基本的には、自宅にということになると思いますけれども、病院とかという要請もたまにあるんですけれども、それも個別に病院に来てほしい。
特に、この辺は日大病院なんかも近いものですから、そういう要請もあったんですけれども、そこへの出張なんていうのは可能なんでしょうか。
○山澤中央保健福祉センター所長
大変恐縮でございますけれども、この事業につきましては、あくまで在宅の寝たきりの方というようなことを考えてございます。確かに、委員ご指摘のとおり、様々、高齢者の方の入院やそういうことはあるわけでございますけれども、これが必ずしも適切かどうかわかりませんけれども、病院の方には、大概、大きな病院ですと病院の中にあったりとか、そのようなサービスもあろうかと思います。むしろ、在宅の中でそういうサービスを受ける方が困難な状況が今のところ多いのかなと、そんなような認識で、今は在宅に限らせていただいているところでございます。
○辻薫委員
はい、わかりました。
今、紹介しました日大病院はあるんですけれども、実際は動けなくて病室でという話もあったり、ちょっと検討できればなと思っております。これはあくまでも検討なんですけれども。いずれにしても、今後サービスが持続できるように、今後ともまた努力をしていただきたいと思いますし、ぜひ検討をお願いしたいということで、私の方からの質問は、以上とさせていただきます。