平成29年予算委員会  議会・総務費3月 6日 辻発言③

多文化共生推進担当課

○辻薫委員  もう一点、私の方からお聞きします。やはり総務費、企画総務費、予算書177ページ、多文化共生推進事業経費につきましてお伺いしたいと思います。

政策経営部の重点施策に位置づけられておりまして、29年度の組織改正で、多文化共生推進担当課長も設けられたと伺っております。

そこで、まず多文化共生推進事業を実施するに至った経緯につきましてお聞かせください。

○高田企画課長  多文化共生の事業の経緯でございますが、まず多文化共生とは何かということで、まず説明をさせていただきたいと思います。

私どもが考えております多文化共生といいますのは、国籍や民族など、異なる人々が互いの文化の違いを認め合いながら対等な関係を築き、地域社会の構成員としてともに生きていくというような定義づけでございます。こちらは、総務省の多文化共生推進研究会の定義でございまして、豊島区も現在非常に外国人の方々の居住の割合が多くなっておりまして、現実問題として様々な課題が生じております。そのような課題を解決し、外国人の方々も地域の住民の1人として認識しながら、地域社会の構成員として社会参画を促していく、そのようなためにこの組織を設置し、調査研究を進めていきたいというふうに考えております。

○辻薫委員  わかりました。そうすると、今現状、この豊島区に外国人の方が多くいらっしゃいますけども、国別の居住者等、わかりましたらお聞かせください。

○高田企画課長  29年の1月1日現在のデータでございますけれども、豊島区の外国人住民の数が2万7,060人でございます。人口に占める割合としては、9.5%となっておりまして、間もなく豊島区民の中の10%が、10人に1人が外国人の方になるというような勢いでございます。

国籍別のお尋ねでございますが、中国の方が48.6%、ベトナムの方が12.0%、第3位がネパールの方10.5%、それから韓国・朝鮮の方9.4%、そしてミャンマーの方が6.6%ということで、中国、韓国以外は東南アジアの方が非常に多くなっております。

○辻薫委員  もっと韓国の方が多いかなと思っていました。ベトナムの方の方が多いということで、改めてちょっと認識したところなんですけども、もう既に何年も前から、私の下にも地域住民より外国人に関する苦情が寄せられています。皆さんもよく聞いたと思いますけども、狭い部屋に多くの方が出入りしているということで、うるさいとか、また、ごみ出しのルールを守らないとかというのは、これも本当に町会の方からもよく聞く話なんですけども、今また無許可で民泊の問題ということも重なって、苦情が絶えないというような現状もあります。

民泊につきましては、今、基本的なルールを定めた住宅宿泊事業法案というのが政府に今後提出されるというふうなことも伺っておりますけども、それはそれとして、区がこうしたいろんな地域の苦情をどのように認識されているか、また、現時点ではどのように対応されているのかお聞きしたいと思います。

○高田企画課長  全般的な問題としてちょっと答えさせていただきたいと思いますが、やはり言葉や生活習慣の違いが多いと思いますので、御指摘いただいたように、ごみの問題ですとか暮らしの問題、様々な問題がございます。それから、やはり地域コミュニティへの参加が非常になかなか難しい。といいますのは、母国語を共通にする方だけが固まって、やはりコミュニティを形成してしまっていますので、地域の方々、日本人の方との交流がなかなかできていないというようなことも認識してございます。

個別の課題としては、以前、企画課でアンケートをやったときには、防災上の問題として不安があるというようなことを外国人の方からは意見を戴いておりまして、例えば避難所がわからないとか、そういうような御意見が多かったかなと思います。

そのために、豊島区として今外国人のためのホームページを作成しておりまして、3カ国語で対応してございます。また、区民相談窓口も同様に3カ国語で対応しておりまして、コールセンターは2カ国語でございますが、主に生活情報を中心に外国人の方々に提供しているというような現状にとどまっております。