平成21年 決算委員会清掃環境・都市整備・土木費

2009年10月 13日

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コイン式導入などコストと実体がともなった自転車対策の充実を図れ

辻薫委員
私からは土木費で自転車駐輪場管理運営経費、決算参考書249ページ、成果報告書152ページを中心に伺いたいと思います。
最初に、現在、自転車協議会を中心に検討をされております自転車の総合計画の中間見直しなんですけれども、この件につきまして簡単で構いませんので、お聞かせいただきたいと思います。

原島交通対策課長
総合計画につきましては、18年の6月に策定をいたしまして、10カ年計画でございます。平成22年には5カ年目を迎えまして中間見直しということが明記をされておりまして、今年度、来年度にかけまして中間見直しに向けて、調査、検討をしていくというところでございます。具体的には今年度の予算で、駅周辺の総台数、それから附置義務の利用状況、それからその他駐輪場についての利用状況について調査をする予定となっております。

辻薫委員
それで、駐輪場についてなんですけれども、私の地元の要町でも、昨年、路上にコインラック式の駐輪場が120台分できたということで、地下鉄の出入口に非常に近いということで使い勝手がいいと。平日、土日にかかわらずいつも満車状態で利用率もかなりいいんではないかなと思いますけれども、区全体としてのコイン式の駐輪場の利用率というのはどうなっているでしょうか。

原島交通対策課長
コインラック式、特に路上につきましては、平成18年の道路法施行令の改正によりまして占用物件として設置できるようになりました。要町駅につきましても、現在1回転以上している状況でございまして、利用者の方々にとりましては満車ということで利用できないという状況も多々あると聞いておりまして、非常に利用勝手がいいということで好評な施設ということになっております。

辻薫委員
それで、併せてコスト面での件ですけれども、この間、監査委員からの定期監査報告もいただきまして、また、私も事前に資料をいただきましたので、そのコスト率については、やはり施設や土地を賃借している一般の駐車場が128.8%であるのに対して、路上等に設置している駐輪場は平均53.7%ということで非常にコスト率がいいということの結果も聞いております。監査委員からは、今後はコスト率の悪いというか、今まで当然そこを必要として使っているわけですけれども、その存廃も積極的に検討しということでコストパフォーマンスを発揮できる方式への転換という、こういうお話がありましたけれども、この点につきましては区としての見解はいかがでしょうか。

原島交通対策課長
確かにコインラック式は、特に路上につきましては、土地の値段が無償でお借りしておりまして非常にコスト率がいい状況になってございます。利用率も多いということもありますけれども、また、施設として整備をした駐輪場につきましては、場所によっては賃料等の支出によってコスト率が悪い自転車駐車場も見受けられるというのも事実でございます。今後、豊島区につきましては、駅ごとにまだ駐輪場を必要としている駅が多数ございまして、今後一定の整備ができた中で、コスト率の悪い駐輪場をもし廃止しても、それが放置自転車にならないという検証のもとに、そういったことについても将来的には考えていかなくてはいけないと考えております。

辻薫委員
やはり今、厳しい財政状況の中でコストということも考えていかなければならないときに来ていると思いましたので、質問させていただきました。
もう一方、問題として、路上のコイン式駐車場につきましては、これは私も一般質問で取り上げさせていただきましたけれども、駐輪場から出てくるときにほかの自転車にぶつかって事故が起きるということとか、また、駅前の景観上の問題とかということもあると思うんですけれども、この点についてはいかがでしょうか。

原島交通対策課長
確かにコインラック式につきましては、例えば引き出す際に歩行者の方とぶつかったという状況というのはゼロではないと認識をしています。ただ、ほかの駐輪場でもやはり自転車を出すときには引き出すわけでございまして、そういった意味では利用者の方が引き出す際には注意をしていただいて、安全に自転車をご利用いただくというのが大前提になろうかなと思います。そのために、啓発活動等も進めていきたいと考えております。

辻薫委員
景観上の問題とかなんとかはどうでしょうか。

原島交通対策課長
失礼いたしました。景観については、現状、例えば大塚駅などでは、今まで2列、3列、危険も伴って景観上も非常に悪い状況でありましたけれども、今回コインラック式を導入することによって1列に自転車が整列をされて、ある意味きれいに並べられたという状況でございまして、決して地下に入ればいいというのは十分な状態ではあると思いますけれども、必要最低限といいますか、必要に迫られて路上もしくはGL面におきましても、自転車を整列された状態で置かれるということにつきましては、今の段階では景観上いいとは言いませんけれども、決して悪い状態にはなっていないと考えております。

辻薫委員
先程のコスト等を含めて、そういった問題点も出てくると思いますので、ぜひ検討していただきまして推進していただきたいと思います。
それで、この問題の最後にさせていただきますけれども、駐輪場を設置していくという整備の中で、さらに駐輪の禁止区域が拡大されているということで新たな問題が出てきていると伺っております。1つには建設当初は駐輪場の附置義務がなかったマンションの前の路上の駐輪禁止区域、これの拡大によって、実際に住んでいる方がとめられなくなってしまったということがございます。また、店舗前で禁止区域になってしまったので営業用の自転車が撤去の対象になってしまって、そういうことでも不便になったという、こういった新たな問題も出ていくと思いますけれども、こうした自転車、先程の総合計画でこれから検討していくと思いますけれども、今後の全体的な取り組みとして伺いたいと思います。

原島交通対策課長
放置禁止区域につきましては、年々住民の方々のご要望にお応えをすべく広げているという状況でございます。そういった中で、条例の附置義務制定前に立てられたマンション、商業施設等に附置義務がないがために、その前に自転車が多く置かれているという状況も承知をしているところでございます。総合計画につきましては18年の策定当時は鉄道事業者、強いては鉄道を利用する方、通勤、通学客の方々の自転車の利用につきまして駐輪場への誘導ということを主にやっておりましたけれども、今後23年度から始まる後半につきましては、そういった商業、業務等々での利用、そして、そういった施設へ来る方々の放置自転車というのが非常に多くなっているという現状がありますので、その辺についての対策ということを、今年、来年で考えていき、見直しに反映させていきたいと考えております。

辻薫委員
そういった意味では様々な観点から、駐輪場の問題だとか、自転車の問題が出てくると思います。一般質問でもさせていただきましたけれども、やはり安全対策と、あとコストの面と様々な点でぜひ取り組んでいただきたいことを最後にさせていただきますので、それで結構です。