平成29年予算委員会  議会・総務費3月 6日 辻発言④

外国人との交流・ヒアリング調査

○辻薫委員  わかりました。それで、そういった現状を踏まえて、平成29年度には、まず外国人区民を対象としたヒアリングを実施するということでなっております。もう少し詳しくお聞かせください。

○高田企画課長  新たに政策経営部内に多文化共生の担当のセクションを置きまして、そこを中心に、まず、やはり外国人の生の声を聞きたいということで、例えばいろんな国の方がいらっしゃいます。先ほど中国とかベトナムということでお話をいたしましたけれども、ヨーロッパ系の方もいらっしゃいますし、様々な国の方にお声かけをして、様々な国の事情をまず把握しながら、まず課題を探ると。その課題について、全庁的にどういう施策をとるべきかと。そういうことについて、これまでなかなか着手できておりませんでしたので、その御意見を踏まえた上で、その課題に向けて、庁内で何をやるべきか、それを29年度に明らかにしていきたいというふうに思っております。

それから、AHQ特区という話もありますので、今後、やはり諸外国では高度人材をなるべく誘致するというようなことが重要だと思っておりますので、やはり日本で、それから東京豊島区の中で、高度な外国人人材の方が住んでいただける、そして豊島区に貢献していただけるような高度人材としての外国人の方々が、どういう条件が備われば豊島区に来ていただけるのか、そういうことも東京オリンピック・パラリンピックに向けて研究をしていきいうふうに考えております。

○辻薫委員  本当にお互い知らないからいろんな問題が起きるんだろうなというふうに私も思っています。日本では移民の受入れだとか具体的に余りないわけですけども、ヨーロッパでも今移民だとか、そういう意味では排他的な動きがあるという状況の中で、ちょっとある提言を見たところ、こんなことが書いてありました。自分と異なる人々への排斥は、相手への無知や偏見から起こる場合が多いと。そして、それぞれは相手を集団として一括りにしがちですと。抽象化によって正当化されるということで、例えば〇〇人はこういう人たちだというような、こういうふうになりがちだということなんです。そこで、互いの1つの属性に縛られることなく、一人一人が顔を持った存在として結びついていくことが重要であるというようなことを提言として伺ったことがあります。やはり顔が見えるというその取組みまでやっていく必要があるのかなと。また、お互いが理解するために、そこまでコミュニケーションがとれるような場を持っていくというのは、これは大変なことだと思いますけども、今年度のヒアリングを基に、区が全庁的に取り組むというふうにおっしゃっておりましたので、非常に期待したいと思いますけども、改めて将来を目指す多文化共生の社会のイメージにつきましてお聞かせください。

○城山政策経営部長  この多文化共生も外国人問題と言ってしまうと、そう簡単ではないというふうには認識をしてございます。委員御指摘のように、そういった外国人との文化の違いによる生活問題というものは、引き続き取り組んでいかなければならないと考えてございます。

しかし、今は日本全体が少子高齢社会に向かうということがございますし、世界の情勢と日本の経済関係が非常に密接になっていると。そういう関係の中で、多文化共生問題も扱っていかなくてはならないかなというふうに考えてございます。昔は、みんなヨーロッパやアメリカに若い者が学びに行って、技術をまた母国に持ち帰って、母国の振興に貢献するというような構図だったわけですけれども、今はアメリカに行くよりは日本に来るという方も相当多うございます。中国や韓国と日本の関係、あるいは東南アジアとの経済関係も非常に活発化してございますし、それらの国々から来られる方も非常に多くなってございます。

また、豊島区には大学を多く抱えてございますので、今後、こういう日本全体、あるいは地域社会に貢献してくださる外国人との交流の在り方というものを施策として今築いておかなければならないというふうに考えてございますので、広い視点で多文化共生の問題に取り組んでまいりたいと、このように考えてございます。

○高野区長  思い起こせば2年前、豊島区が国際アート・カルチャー都市ということを将来のまちづくりにしっかり据えて、以来これらの政策も進めてきているところでございます。その国際アート・カルチャーに相応しい、やはりまちづくりをしていくというようなことで、それは今おっしゃったような多文化共生等々を含めながら、そういうものをしっかりしていなければ名前だけで終わってしまうわけでありますので、私はこの豊島区がそういう取組みを、これから大きく方向転換じゃありませんけど、前向きにやっていくというような形でと‥‥。これらも御理解をいただきながらですが、区民の御理解もかなりいろんな面で理解をされてきているのではないかと思うわけであります。

つい先日、立教大学の吉岡総長さんにちょっとお会いをいたしたときに、今、立教大学に1万6,000人の学生おりますけど、まだ留学生が800人ということで、非常に少ないという形の中で、少なくとも2,000人にはしていき、それにあわせて外国からの教授も招聘をして、まさに多文化共生、我々が目指している国際アート・カルチャー都市についても、しっかりと共にやってきたいというようなお話も聞いております。

これから大きなやはり豊島区にとっても、今おっしゃったような形の中で、少子高齢化、そういう形の中でしっかりと取り組んでいかなきゃいけない、そんな思いをしております。以上です。